イオン、“お荷物”のスーパー事業を切り離すべきか?

Business Journal / 2019年7月21日 8時30分

写真

 

 全国にスーパーマーケットを400店舗以上展開するイオンは、2019年2月期の連結決算で、売上高8兆5182億円(前年同期比1.5%増)、営業利益2123億円(同0.9%増)、経常利益2151億円(同0.6%増)となったことを発表。売上高は9期連続で過去最高を記録。営業利益、経常利益も2期連続での最高益を更新するなど、好調であることがうかがえる。

 しかし、イオンのベースともいえる小売業に関しては不調が続く。部門ごとに業績を見てみると、総合スーパー事業は売上高3兆806億円(同0.0%)、営業利益115億円(同2.3%増)となっているものの、スーパーマーケット事業は売上高3兆2351億円(同0.2%減)、営業利益252億円(同18.0%減)。サービス・専門店事業は売上高7685億円(同1.2%増)、営業利益198億円(同9.9%減)とその業績は芳しくない。

 7月5日発表の3~5月期(第1四半期)連結決算では、イオンディライトの子会社で発生した不適切会計の処理費用を一括計上したため、前年同期比で営業利益30.0%減、経常利益39.8%減で、連結純損益は約43億円の赤字に転落。総合スーパー事業は前年同期比で約9億円減益し約54億円の営業損失、スーパーマーケット事業は約38億円減益し約18億円の営業損失、サービス・専門店事業は約143億円減益し約77億円の営業損失を計上するなど、小売業の不振ぶりは深刻だった。

 では、なぜイオンの小売業はここまで業績を落としてしまっているのか。ジャーナリストの寺尾淳氏に話を聞いた。

小売業不振の原因

 そもそもイオンはなぜ400を超える店舗を出店するまで、チェーン展開の規模を大きくすることができたのか。

「イオンの成功の要因は、まず、アメリカからの対日構造改革要求で大店法改正など小売業の規制緩和が進んだ1980~90年代に、大店舗中心主義に進みつつ、合併・買収による拡大路線を敷いたからでしょう。それに加え、94年から展開しているプライベートブランド『トップバリュ』に見られる強い低価格志向などが、うまく相互作用を発揮できたからだと考えられます。特に低価格戦略は、大都市圏よりも経済成長に取り残された地方で支持されました。現在、地方にイオンがある印象が強いのはそのためです」(寺尾氏)

 そんなイオン、金融部門や不動産部門といった他部門は好調だが、肝心の小売業に関しては不調。その理由として次のようなことが挙げられるという。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング