ビッグバン・スンリが“売春斡旋ビジネス”でも罰せられないワケ…現金決済と証拠隠滅

Business Journal / 2019年9月3日 20時30分

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 ビッグバンの元メンバー・スンリによる事件、そして彼が所属するYGエンターテインメントの社長であったヤン・ヒョンソクによる事件は、事実であれば違法だという意味で同種の事件だが、と同時に、驚異的な非難を浴びていながら、法的に処罰される可能性は大きくはない、という意味でも同じ類いの事件だ。

 6月1日、韓国のミン・ガプリョン警察庁長官は、「YGエンターテイメントと関連して提起されたすべての疑惑を解明する覚悟で捜査している」とし、「警察の名誉にかけて捜査していく」と宣言してみせた。今回の件では、事件の舞台となったクラブ、バーニングサンと警察との“癒着”がメディアによって指摘されており、何がなんでも名誉挽回してみせるということなのであろう。

 しかし、スンリと警察との癒着が取り沙汰され始めて以降、3カ月にわたる捜査を経ても、はかばかしい成果は出ていない。ソウル警察庁広域捜査隊を主軸とした専門チームが編成され、警察150人あまりが動員されたというわりには、非常にみすぼらしい結果である。8月中旬からは集団賭博容疑での捜査にも着手されたと報じられたが、起訴まで行くのかは現時点では未知数である。

「共に民主党」のクォン・ミヒョク議員は、ミン警察庁長官に対して「バーニングサンに関する捜査では、スンリだけがスンリ(韓国語で勝利の意)した」と辛辣に批判。芸能界と警察との癒着が明らかにされず、このまま捜査が失敗に終わることに対して懸念を表明してみせた。

 具体的な証言もあり、事実関係も明らかになっているのだが、捜査は難航している。その最大の理由は、スンリとヤン・ヒョンソクがすべて「現金のみ」を使用したからだ。今回の事件は、売春と性接待、さらには薬物までが絡んでいる事件であるため、第三者の証言だけでは容疑を立証することができない。現場を摘発してない以上、証拠が挙がってこないことには起訴は困難。内部証言や金の流れが確たる証拠として出てこない限り、関係者を処罰するのは難しいのである。

売春を証明する証拠はない

 今回の一連の事件の主役のひとりであり、情報提供者の代理人でもあるパン・ジョンヒョン弁護士はメディアに対し、ヤン・ヒョンソク氏を「遊興業界のマンスール」と説明する。マンスールとは、サッカー・プレミアリーグの人気チーム、マンチェスター・シティを買収し、資産100兆円ともいわれるシェイク・マンスール氏のこと。翻って「大金持ちの権力者」を指す。

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