安倍首相、間違った発言で日韓対立を煽り日本の国益を毀損…日本に帰化する在日韓国人も

Business Journal / 2019年9月2日 18時50分

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 韓国が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄し、日本は8月28日に韓国を輸出管理上の優遇対象国から除外したことで、日韓間の対立がさらに深まっている。日韓関係は1965年の国交正常化以来、最悪ともいわれる状況だ。

 そんななか、微妙な立場に立たされているのが在日コリアンだ。韓国に対する風当たりが強い今、「嵐が過ぎるのをおとなしく待つだけ」と語る人もいるなど、日本社会で居場所を模索しているのが実情だ。

 在日本大韓民国民団(韓国民団)で民団新聞副局長などを歴任し、現在はフリージャーナリストとして活躍する在日コリアンの裵哲恩(ペー・チョルン)氏は、「日本の韓国批判は国民をミスリードしている」と指摘する。日韓関係の問題点について、裵氏に話を聞いた。

安倍首相の発言は国民をミスリード

――日韓関係が悪化した原因とされる徴用工問題について、どうお考えですか。

裵哲恩氏(以下、裵) 韓国大法院の判決が下された際、安倍晋三首相がすぐに「日韓請求権協定ですべて解決済み。国際法に照らしてもこの判決はあり得ない」と反応しました。しかし、日韓請求権協定で個人の請求権がすべて消滅したわけではないことは、日本政府の見解でも外務省の国会答弁で裏付けられています。

 そのことをおくびにも出さずに安倍首相が一方的に「解決済み」と発言した背景には、日本国民の嫌韓感情を煽ろうとする意図を感じ、危険な発言だと受け止めました。安倍首相は、韓国はいかにひどい決定を下したかということを世界を巻き込んでアピールしたわけですが、これはミスリードといえます。案の定、日本では韓国バッシングが始まりました。

 たとえ国民がヒートアップしたとしても、それを落ち着かせるのが政治家の仕事だと思いますが、逆に政治家が旗振り役になって国民感情を煽るような言動を繰り返している姿は、国民の代表としてあり得ません。

――解決策としては、何があるのでしょうか。

裵 徴用工は戦時中に日本に在住していた韓国人が劣悪な労働環境で強制的に働かされていたという問題であり、人権の問題です。かつて日本は中国との間で同じような問題が発生した際、個人の請求権は消滅していないということで補償しました。いわば、前例はあるわけです。たとえば、日韓両国もしくは企業が基金を積み立てて補償する方法も考えられます。元徴用工の方々は高齢化している事実を直視し、生きている間に決着させるべきです。

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