「東京五輪のために羽田空港ゲートウェイ化」のまやかし…時代に取り残される大田区

Business Journal / 2019年9月11日 11時40分

 たとえば、お台場の「大江戸温泉物語」では、早朝に羽田空港まで無料バスで送ってくれる仮眠利用が人気を呼んでいる。大田区平和島のスーパー銭湯でも同じようなサービスがある。天空橋の再開発でも温浴施設が併設されるようだが、規模としてはそれほど大きなものではないし、開発コンセプトと照らして仮眠には違和感がある。おそらく、仮眠需要など重視されていないのだろう。

 一方、2020年に先行開業、2022年グランドオープン予定の第1ゾーンは、産業創出拠点とクールジャパン発信拠点の形成を目指すという、ものづくりのまち大田区ならではの色彩が濃い。第1ゾーンは区が、第2ゾーンは国が中心となって事業を進めている。両者の思惑の違いが図らずも現れたといえようか。

 ものづくりの交流拠点を整備したからといって、地盤沈下が進む大田区の町工場が一気に息を吹き返すとは思えない。しかしそれでも、我がまちの存立基盤の上に立って未来を考えることは基本中の基本だ。安易にはやりに乗ろうとすることとの差は、自ずとついてくると考えざるを得ない。

(文=池田利道/東京23区研究所所長)

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