Abema「ブス企画」に批判殺到…「20年前の古いテレビ」「セクハラを娯楽化」

Business Journal / 2019年9月13日 18時50分

「『ブス』が『お金を払われたら脱ぐんだー』と笑うことの何が面白いんですか。これがどれだけ人間の尊厳を傷つける『笑い』なのかわからないなら娯楽コンテンツなんか作るべきじゃないです。私は一度だけセクハラについてのコメントをするためにAbemaTVに出ましたけど、今激しく後悔しています」

 炎上は放送から数日経ってもやむ気配がなく、今なお次のようなツイートが投稿され続けている。

「こういうの見て他人の容姿は笑っていいものなんだ、バカにしていいものなんだって勘違いする人が沢山いるし、そういう人たちに笑われたりバカにされて心に深い傷を負う人も沢山いる。大衆のモラルを狂わせて、傷つく人を増やして、何にも良いことない。面白くない。下品」

「ドッキリだから、と誤魔化しているが、この行為自体が、よくある聞く側が楽しみたいだけのセクハラだ。そして彼女たちに求められているのは、ブスとして笑いを取ること」

「他者の容姿をジャッジした挙句、自己表現でもないヌードを人間の尊厳ごと金で買おうとする最低な行為って分かってますか?人権意識がなさすぎる。企画もスタッフも演者も」(いずれのツイートも原文ママ)

BPO審査対象外も、許容超えたか

 果たして、番組の表現は適当だったのか。ちなみに放送倫理・番組向上機構(BPO)によると、AbemaTVのようなインターネット放送局は番組に問題があっても審査対象外という。あるメディア関係者は個人的な見解として次のように話す。

「BPOの審査対象外ではあるけれど、若干、限度を超えてしまったと思います。問題のコンテンツはセンシティブかつセクシャルな内容であることの事前告知もありませんでした。そういう最低限のマナーを守らなければ、20年前のバラエティーみたいなノリは難しいでしょう。ネット上の自由な表現は守られるべきですが、AbemaTVの番組は視聴者が自分の意志で見るYoutuberの個人配信と同じではありません。ネット上といえども、不特定多数が見たくなくても目に入ってしまう可能性がある『テレビ局の番組』を謳うのなら、こうした批判は避けられないでしょうね」

 今回の騒動に関して、次世代メディア研究所の鈴木祐司代表は次のように解説する。

「まずAbemaTVの番組は放送ではなくネット配信。ネット配信に対する明確な規制はありません。番組を見たところ、モザイクのないフルヌードなどは映っていませんので、公序良俗に反してはいないので違法ではありません。例えば、人の身体的な特徴をあげつらって笑いを取るバラエティー番組は地上波でもあります。そのため、これだけがけしからんということにはならない気もします。

 しかし、視聴者の感覚との乖離は著しく、局としての姿勢は問われるでしょう。現在、AbemaTVはBPOの審議対象外ですが、BPO内部にはマスメディアとして一定の影響力を持った段階で審議の対象にすべきとの意見もあります。

 地上波ではできないことをする、そしてしっかり数字をあげるということが、20年前のバラエティーのような古い体質の番組をつくることなのかが疑問です。Abemaは少しずつ成長していますが、いまだに核となる番組をつくれないでいます。現在の視聴者の感覚に即したネットならではの新しい企画をつくらない限り、地上波に追いつくことはむずかしいでしょう」

 ネットテレビにおける放送倫理のあり方が、今後議論を呼びそうだ。

(文=編集部)

 

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