東京、団地の街の逆転劇…足立・葛飾・江戸川区が再開発ラッシュでタワマン乱立

Business Journal / 2019年9月24日 7時0分

写真

「行ったことはないし、行ってみたいとも思わない」

 そんな声が聞こえてきそうなほど、東京の外れのイメージがつきまとう足立区、葛飾区、江戸川区の東部3区。ここで今、再開発のラッシュが始まっている。

 駅の中に地元の英雄・栃錦の像がある、ローカル色満載の江戸川区小岩。2015年、南口の商店街沿いに住宅を主体とする29階建ての再開発ビルがオープンした。同じ南口の駅前では22階と33階のマンションを含む3棟の再開発ビルが工事中で、20~26年に順次完成の予定だ。駅の北側でも、スーパーマーケットを含む商店街のど真ん中を高層マンションに建て替える計画が検討中だという。

 お隣の葛飾区の注目スポットは、区役所最寄り駅の京成立石。1000円でべろべろに酔えるところから「せんべろのまち」と呼ばれる「下町の酒都」が今、一新されようとしている。北口側では区役所の移転と36階建てのマンションの建設が、南口東地区は34階建てのマンションへの再開発が、ともに20年代半ばを目途に進行中。さらに、南口西地区の再開発も控える。せんべろの聖地と言われた「呑んべ横丁」は北口再開発の中に飲み込まれてしまった。南口西地区の再開発が進むと、立石のもうひとつのシンボル「仲見世商店街」も姿を消す。

 足立区の千住は、今や「穴場のまち」ではなく「本命のまち」となったようだ。駅前商店街の中ほどにある旧ダイエートポス跡地は、20年には「千住ザ・タワー」と名づけられた30階建てのマンションに生まれ変わる。足立区の地場産業である皮革工場があった千住大橋駅前は、若いファミリー層が集うまちへと姿を変え、超高層マンションの建設も予定されている。北千住駅東口駅前でも再開発の計画がある。

 洗練されていないゴミゴミしたまち。逆に言うと、ヒューマンスケール感漂う昭和レトロなまち。そこに今、ニュキニョキとタワーマンションが建ちだしているのだ。

団地のまちが秘める逆転打の可能性

 東京東部のイメージが色眼鏡で見られる背景のひとつに、都営や都市再生機構(UR)の賃貸住宅団地の存在がある。23区でもっとも公営住宅(その大部分は都営住宅)の割合が高いのは足立区。公営・公社・URを合わせた公的賃貸住宅が多いのは江東区、北区、足立区の順。図表1を見ると、港区で意外に公営住宅が多いことに驚かされるが、全体的にはやはり葛飾区、江戸川区を含む東京の東部が上位に並んでいる。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング