ソフトバンク、違法建築のレオパレス救済との観測も…格安ホテル事業注力の真の狙い

Business Journal / 2019年10月23日 18時50分

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 楽天は8月、東南アジアで格安ホテルを運営するレッドドアーズ(シンガポール)に出資した。インドの格安ホテル大手、OYO(オヨ)ホテルズアンドホームズも、ソフトバンクグループ(SBG)などから資金調達して世界展開を加速している。楽天とSBGが新興の格安ホテルへの出資を競う構図だ。

 レッドドアーズは2015年、インドネシアで創業し、現在はシンガポールに本拠を置く。創業者はアミット・サバーワル氏。レッドドアーズのブランドを掲げたホテルは、インドネシアやシンガポールのほか、フィリピン、ベトナムなど80都市で展開。フランチャイズチェーン(FC)方式で加盟したホテルか、建物を賃借したホテルの2種類で1400のホテルを管理している。スマートフォンのアプリを通じて予約することができ、日本円で数百円程度という安価で宿泊できる。

 低価格でも利益を確保できるのは、需給に応じた値付けにある。人工知能(AI)を活用して宿泊需要を予測し、需給に応じて宿泊料金を変動させることで客室稼働率を高める。レッドドアーズには楽天傘下の楽天キャピタルが、投資ファンドのアジア・パートナーズ(シンガポール)などと共同で出資した。出資額は合計で7000万ドル(約75億円)。楽天は出資比率を明らかにしていない。

SBGはOYOに1100億円出資

 AIを活用した格安ホテルの運営会社としては、インド発の格安ホテル運営会社OYOホテルズアンドホームズが先行している。OYOは2013年、リテシュ・アガルワル氏が19歳で起業。個人経営の既存ホテルをフランチャイズ化して、わずか2年で客室数はインド最大となった。未上場だが企業の価値はすでに数千億円規模に達している。

 快進撃を続ける原動力は膨大なデータの分析だ。宿泊の需給やイベント、天候などをAIで分析し、部屋ごとに料金を目まぐるしく調整して収益最大化を図る。その見返りにOYOはフランチャイズ料や収益分配を受けるモデルで急成長した。「1日、4300万回も料金を変えている。新時代のホテル経営だ」。SBGの孫正義社長は舌を巻き、10兆円規模のソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)を通じて10億ドル(約1100億円)を出資し、話題となった。

 SBGなどから巨額の資金を調達し、インドのほか中国、東南アジア、米国、欧州、中東、日本へと事業を拡大。世界80カ国、800以上の都市で格安ホテルを展開している。孫社長は7月、法人顧客向け行事「ソフトバンクワールド2019」で講演。「OYOの創業者はまだ25歳。これから数カ月で世界最大のホテル王になる」と持ち上げた。「ホテル世界最大手、マリオット・インターナショナルや英インターコンチネンタル・ホテルズ・グループを上回る客室数を誇る格安ホテルチェーンになる」と、お墨付きを与えたわけだ。現在でもマリオットに次いで部屋数では世界第2位、45万室超との試算もあるようだ。

OYOはSBGと組んで日本で格安ホテルを展開

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