LIXIL、創業家の路線“全否定”経営…ホームセンター業界再編の号砲、勢力図一変も

Business Journal / 2020年3月12日 6時30分

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<建材・住設機器大手のLIXILグループが、ホームセンター事業を手掛ける上場子会社LIXILビバを売却する検討に入った。LIXILグループは、LIXILビバの約53%の株式を保有しているが、全株式を売却する意向とみられる>

「日経ビジネス」(電子版)が2月7日に報じた。LIXILグループは10日、「事業ポートフォリオの見直しを継続していることは事実だが、現段階で決定している事実はない」とコメントした。報道をLIXILグループが追認したと株式市場では受け止められた。報道を受け、東証1部上場のLIXILビバの株価は上昇。2月13日、一時、昨年来高値の2424円をつけた。20年1月6日の大発会の始値1953円の24%高だ。TOB(株式公開買い付け)への期待から買われた。

 ホームセンター事業は、経営の主導権をめぐり瀬戸欣哉CEOと対立した創業家の潮田洋一郎前CEOが愛着を持っていたとされる。ホームセンターはLIXILグループの前身の1つで、のちにトステムとなるトーヨーサッシの子会社の初代ビバホームとして1977年に設立。87年に東証2部上場(89年東証1部へ指定替え)を果たした。2001年、グループ事業を再編。小売事業を2代目ビバホームへ営業譲渡し、旧会社(初代ビバホーム)はトステムが吸収合併するかたちで上場廃止となった。その後、ビバホームはトステムビバ、LIXILビバと商号を変更した。

 LIXILグループの100%出資子会社となったLIXILビバは17年4月12日、東証1部に再上場した。初値は1947円で公募・売り出し価格(公開価格)の2050円を下回り、投資家を失望させるスタートとなった。

創業家の潮田から解任された瀬戸が返り咲く

 創業家出身の潮田会長(当時)は、プロ経営者に経営を任せた。日本GE会長だった藤森義明氏を三顧の礼をもって迎えた。しかし、潮田氏と藤森氏の蜜月は長く続かなかった。11年8月、藤森氏を社長に据えたが、2年後には社長交代を考え始め、16年6月、あっさりクビにした。瀬戸氏も藤森氏と同様、プロ経営者として社長兼CEOに迎えられたが、18年10月末、潮田氏から解任された。会長の潮田氏が後任のCEOに就いた。

 潮田氏はLIXILをMBO(経営陣による買収)して上場廃止にし、シンガポールへ本社を移転することを模索したが、瀬戸氏がこれに強く反対した。解任された瀬戸氏は巻き返しに出た。潮田氏を中心とする経営陣(会社側)と瀬戸派に割れ、経営の主導権をめぐって激しく対立。約8カ月後の19年6月の株主総会で瀬戸氏が株主の支持を受けてCEOに返り咲いた。LIXILグループの経営混乱を簡単にまとめるとこうなる。

潮田路線否定の第1弾は持ち株会社制の廃止

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