マイナンバー制はプライバシー侵害、はデタラメ?国民に実害なくメリット大

Business Journal / 2015年9月4日 6時0分

 これらの納税記録や家族構成などの情報は、行政機関がその業務を遂行するため、また児童手当や年金の支給といった行政サービスを提供するために適法に取得し、管理・運用しているものですし、万が一、これらの情報が間違っていた場合は、「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」という法律に基づいて訂正を求めることもできます。

 それゆえ、マイナンバーによって、「自分の知らないところで、とある行政機関が自分の個人情報を持つことになる」ということはあっても、訂正や削除を求める権利が阻害されるわけではないので、プライバシー権を「国家等が保有する自己の情報について訂正・削除を求めたり、コントロールすることができる権利」と理解する限り、侵害されることにはならないと考えられます。

 もちろん、「自分の知らないところで、ある行政機関が自分の個人情報を持つことになる」というのは、「気持ちのいいものではない」と考える方もいるかもしれません。

 しかし、行政機関が個人情報を取得するのは、趣味でやっているわけではなく、あくまで行政サービスを円滑に提供することを目的としているわけですから、「A行政機関」から「B行政機関」に個人情報が共有されても実害が生じるとは思えません。

●考察

 結局のところ、前述の市民グループは昨今、有名企業や行政機関からの個人情報漏えい事件などが相次いでいる中、マイナンバー制度が個人情報漏えいの可能性を孕むことを慮って「マイナンバーは違憲」と主張しているのだと思われます。

 しかし、このようなことは国会において国民の代表が議論すべきことであり、具体的事件もないのに裁判手続きを利用して「マイナンバーは違憲」という自らの主張を投げかけようというのは、方法論として問題がないとはいえないと思います。
(文=山岸純/弁護士法人AVANCE LEGAL GROUP・パートナー弁護士)

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