怒る東京三菱銀行、翻弄される日興証券…半沢直樹もびっくり?銀行と証券会社の危険な関係

Business Journal / 2020年8月9日 6時10分

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銀行から見た、証券業界の“再編史”

 2020年7月19日より、2013年に放送され大好評だったドラマ『半沢直樹』(TBS系)の続編が放送開始された。8月2日に放送された第3話の視聴率は23.2パーセント(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、今回も大ヒットを予感させられるが、この第2シリーズの舞台は、銀行の子会社、証券会社である。

 いまやメガバンクは金融持株会社の頂点として、銀行・信託・証券・クレジットカードなど、幅広い業態の会社を傘下に持っている。しかし1990年代までは持株会社が解禁されておらず、異業態への参入も規制されていたので、銀行としては証券業への参入に色目を使ってはいたものの、大手証券会社との業務提携、中小証券会社の事実上の買収という手を使うほかなかった。

 メガバンク再編以前、大手銀行といえば、六大都市銀行(三井・三菱・住友・富士・三和・一勧)であり、大手証券会社といえば、四大証券(野村・山一・日興・大和)だった。住友銀行が大和証券、三菱銀行が日興証券と山一証券、富士銀行が山一証券と提携していた。四大証券トップの野村証券は、三井銀行・三和銀行と「親しい」といわれていた。どこが違うかというと、野村以外の三社は銀行が主、証券会社が従の関係だったが、野村と三井・三和は、むしろ野村に主導権があったというニュアンスのようだ。

 さらに大手銀行は、中小の証券会社を事実上買収していった。

 通常、買収とは株式の過半数を取得することをいうのだが、銀行は他業態とは比べものにならないくらいカネを持っているので、これで企業を買収していくと、やがては産業を支配し、いびつな産業構造になってしまう危惧がある。そこで、他業態の株式は上限10%(のち5%に改正)までしか所有できないのだ。そこで、親密な企業に名義を貸してもらって(=株式を持ってもらって)、実質的に支配。社長をはじめ、役員を天下りさせていたのである。

中小証券会社は合併、合併、また合併の憂き目に

 ところが、こうした銀行と証券の関係は、1990年代に大きな変化を迎える。

 バブル経済が崩壊し、資本市場としての東京の世界的な地位が低下していくと、国内経済を活性化するために大胆な規制緩和を実施すべきだという気運が盛り上がり、「日本版金融ビッグバン」と呼ばれる大規模な規制緩和が実施された。そのひとつに、業態別子会社による異業種参入および業務分野規制の撤廃があった。より具体的にいうと、銀行が証券子会社を設立。証券会社が銀行子会社を設立して、互いに異業種参入しようというものである。

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