パチンコ店社長激白「私が店をたたむワケ」…行政の休業要請に応じ、融資は断られやむなく

Business Journal / 2020年8月30日 5時35分

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 コロナ禍による緊急事態宣言に伴い、休業要請を受けたパチンコ業界は、休業解除後も客足が戻らず、経営難から休廃業や閉店が続く。一部のメディアは休業要請に応じなかった一部パチンコホールをバッシングしたが、それによるイメージダウンも尾を引いて苦境は収まらない。

 4月から5月にかけて都道府県の休業要請に応じたパチンコホールの休業率は、意外なほど高い。パチンコ・スロット情報サイト「でちゃう!PLUS」の調べでは、パチンコホールの休業率は最大で98.7%にも上った。そのなかで営業を続けたパチンコ店は、「補償のない休業要請に、休めば店が持たない、廃業しかない」との思いから、背に腹は代えられず止むなく営業を続けた、と関係者は言う。

 4月の臨時休業からついに再開することなく、約10年間続けた営業を終えたパチンコ店がある。アリーナグループが経営する埼玉県さいたま市の「アリーナ丸ヶ崎店」。埼玉県遊技業協同組合理事長でもある趙顕洙社長によると、中小のパチンコ店の経営を今後も続けていくことへの苦労の重みと将来不安が、閉店を決断させたようだ。

 趙社長の話では、アリーナグループが運営する10店舗は、休業を4月13日から5月25日まで約1カ月半行った。その間、収入が途絶えるため、社員に給与約10%カットをのんでもらい、地代や家賃もできる限り減免や繰り延べをしてもらった。1人1日当たり上限1万5000円の雇用調整助成金も申請した。

 他方で、融資を受けようと金融機関を奔走したが、回答はことごとく「No」だったという。「すでに融資を受けていた資金の返済の繰り延べくらいしか応じてくれなかった」と内情を明かす。GW明けに営業再開に踏み切った中小のパチンコ店も、同様な事情があったのだろう、と同情する。

「日本政策金融公庫や商工中金などパチンコ店と取り引きのない金融機関への説明は大変だった」と趙社長は言う。審査の書類に必要だとして、なんと「営業許可証」の提出まで求められた。審査に途方もない時間がかかり、融資の実行が遅れた。結局、政策金融公庫からの融資は実現したが、商工中金の融資は8月17日時点でまだ実行されていない。

マスメディアによる連日のバッシング報道

 金融機関とのやり取りで気になったのは、「依存症対策」や「反社会性対策」。依存症問題については、本人や家族からの「なんとかしたい」との訴えがあれば、業界として用意した解決プログラムで対応する、と答えている。杓子定規に聞かれただけだが、世間一般からマイナスイメージを持たれ、こうした取り組みも世の中では認知されていない、としみじみ思ったと明かす。

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