魔曲「不協和音」はなぜ封印されたのか?欅坂46と平手友梨奈が見せた2017年の奇跡

Business Journal / 2020年9月21日 5時30分

 MVの制作段階からすでに4作連続センターを務めていた平手友梨奈。彼女が変調をきたし始めた時期について守屋茜は、「(「二人セゾン」までは平手とコミュニケーションが取れていたのに)わからなくなっちゃったのは不協和音あたり」と振り返っている。平手の両脇を固めていた菅井友香や長濱ねると、撮影中に1度も目を合わないほどに没頭して「曲の主人公に入り込んでいた」というエピソードからも、平手自身に大きな変化があったのはやはりこの時期だと見て間違いないだろう。

 さらに、6月に幕張メッセで開催された、同曲発売記念の全国握手会の場で、男が平手友梨奈・柿崎芽実の握手会レーンにて発煙筒を点火するという事件が発生、大ニュースとなる。

 この日が、全国握手会の最終会場であったのは不幸中の幸いではあったのかもしれない。しかし、全国握手会という比較的短いライブにおいてもすでに、「不協和音」を披露したあとには、ぜえぜえと肩で息をしながらMCをこなすメンバーの様子が見られた。そのさまからは、この楽曲にかける想いとともに、メンバーの肩にかかる圧倒的な負担(肉体的なもののみならず、むしろ精神的なものも)も十分に見て取れた。

 翌月開かれた「欅共和国2017」では、心配されていた平手友梨奈も元気な姿を見せ、鬼気迫る「不協和音」を披露した。

「不協和音」によって、新たな世界の片鱗を我々はまざまざと見せつけられた

 しかしその翌月にスタートした、同グループにとって初の全国ツアー「真っ白なものは汚したくなる」初日、神戸公演のアンコール1曲目に事件は起こる。不協和音を披露したあと、平手友梨奈が倒れ込んでしまったのだ。そのままMCに入り、続いて平手不在のまま「サイレントマジョリティー」が開始されてしまう。(映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』では、8月12日の「ROCK IN JAPAN」後にツアーを離脱した形になっているが、このように、ツアー初日からすでに、平手の全編欠場の兆候はあったのだ)。

 その後、ツアー内では毎公演のようにセットリストに微調整がかかり、不協和音は徐々に曲目から消えていく。そんななか、あの「不協和音」が炸裂したのだ。

 8月30日のツアー千秋楽、ダブルアンコールで、炎に囲まれたソロ曲「自分の棺」が終わり、平手が銃で撃たれ倒れ込む。その後現れたメンバーたちが争い合いを始め、ツアータイトル「真っ白なものは汚したくなる」の通り、白い粉をかけ合う。そして始まったのだ。あの「不協和音」が。

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