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トヨタ業績回復の主因は北米・国内などでの自助努力 “アベノミクス”円安は無関係

Business Journal / 2013年2月7日 7時5分

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 2月5日、トヨタ自動車は2013年3月期連結決算の業績見通しを上方修正した。売上高は中間決算時よりも5000億円増の21兆8000億円、営業利益は同1000億円増の1兆1500億円、当期純利益は同800億円増の8600億円となる見通しだ。

「アベノミクス」による円安効果がトヨタの業績を押し上げているという見方が多いようだが、こうした見方は必ずしも正しくない。トヨタの業績が改善したのは、米国や東南アジアでの販売増と、赤字が続いていた国内事業を構造改革したことによって黒字化したことが主因である。円安はせいぜいフォローの風でしかない。

 同日発表した第3・四半期決算(2012年4月から12月までの9カ月の累計)で営業利益が7013億円増えた中身をみると、営業努力でプラス6600億円、原価改善の努力でプラス3200億円の計9800億円の増益要因があり、為替の影響でマイナス100億円、諸経費の増加でマイナス2400億円、その他でマイナス287億円の計2787億円の減益要因があり、差し引き、7013億円の増益となった。為替差益が出たわけではない。

 安倍首相は運がいい。自分の政策が日本を代表する企業の業績向上に貢献している印象を、多くの国民が持ち始めているからだ。メディアにもそうした報道が多い。しかし、有権者としては冷静な眼も必要ではないか。

 トヨタの連結業績が回復し始めた3つの理由についてもう少し詳しく述べる。

 まず、米国経済の復調傾向の恩恵を受けたことだ。12年4月~12月までの売上台数は前年同期比約60万台プラスの187万台となった。なんといってもトヨタの収益源は北米市場である。利益率の高い大型車と高級車の製品群を持ち、金融技術を使った残価設定型のリース販売で、こうした製品を低所得者にも売れる販売手法を確立させている。今年1月の米国での新車販売から年率換算すると、13年の全体の市場規模は1500万台を超える。通期の北米での売上台数も245万台を見込み、リーマンショック前の高水準に近づいている。

 次にトヨタが伝統的に強かった東南アジア市場がさらに拡大しており、その追い風を受けている点だ。12年4月~12月までの売上台数は前年同期比約37万台増の127万台だ。一般的に工場1カ所で年間に30万台程度生産することから考えると、北米とアジアでは9カ月間に工場3カ所分以上に相当する97万台も売上台数が伸びていることになる。

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