日本のコンテンツは韓国に負けている?タイのGDPは神奈川県?アジアのリアル

Business Journal / 2013年3月4日 7時5分

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 ゴールドマン・サックス、ベイン&カンパニーなどの複数の外資系金融機関やコンサルティング会社を経て、ライブドア時代にはあのニッポン放送買収を担当し、ライブドア証券副社長に就任。現在は、経営共創基盤(IGPI)でパートナー/マネージングディレクターとして企業の事業開発、危機管理、M&Aアドバイザリーに従事するのが、塩野誠氏である。そんな塩野氏が、ビジネスのインフォメーション(情報)をインサイト(洞察)に変えるプロの視点を提供する。

「東南アジアの成長に乗り遅れるな」と喧伝されて久しいですが、安価な人件費に魅力を感じメーカーが生産拠点を設立していた時代から、消費市場としてのモノやサービスの売り先へと変化してきました。

 東南アジア各国で消費意欲が旺盛になってきており、なおかつ実際に購入できるような中間層が成長してきているのは事実です。もともとそうした国の富裕層は、一般的な日本人よりはるかに裕福であることが珍しくありませんでした。

 私もジャカルタやバンコクで、富裕層のご子息たちが何気なく、「あのビルとあのビルはウチの(ファミリーのもの)」というのを聞いたことがあります。彼らはどう考えてもすでに働く必要がないような人たちですが、主に欧米で、時に日本で高度な教育を受け、一族のビジネスを大きくするため、一族の中で認められるために世界を飛び回っています。そんな想像を絶するような富裕層ではなく、普通の中間層が裕福になってきているため、日本企業を含め諸外国の企業はターゲットを定めているわけです。

 国が豊かになってくると衣食住から娯楽に関心が移っていくわけですが、こうしたファッションやエンターテインメントの分野で調査をしていると、戦後の日本は本当に国全体として豊かになったものだと感じます。それ自体が都市国家であるシンガポールを別にして、タイでもベトナムでも、都市部とその他の地域の貧富の差やインフラ整備の差は大きく、やはり東南アジアの消費市場は「都市単位」で考えなければならないと思います。

 また、そうした国々は複数民族の共存する国家も多く、ファッションやエンターテインメント、そして食文化といった部分は宗教・民族でまた細分化されます。そのため「顧客の定義」を日本のように「首都圏在住独身F1層」のようには言えず、そのビジネスの特性に合った軸の必要性を感じます。日本ではなかなか「ハラルフード(イスラム教で許された食べ物)」について意識することはありません。

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