日本郵便、会員サービスめぐり訴訟 グッズ発注で利権、辞職者も陳述書、組織的関与か

Business Journal / 2013年4月25日 7時5分

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 郵便局のサービス事業のひとつに「頒布会」というものがある。

「実は、ここに旧郵政時代から脈々と受け継がれてきたと囁かれる利権のひとつがある。本当に利権かどうかは、まだわかりませんが、怪しんでいる人は多い。しかもそれをめぐり訴訟が起きてしまったため、関係者は今、真っ青ですよ」(総務省官僚)

 訴訟の内容について触れる前に、簡単に「頒布会」について説明しておく。

 会員は、旬の味覚が詰まった商品のカタログから選んで申し込むと、代金が「ゆうちょ銀行」から自動引き落としされ、商品が手元に届くことになっている。現在、会員数は約80万人。目的は、ゆうちょ銀行の加入者を増やすことや、高齢者の多い顧客の満足度を高めること、さらには、休眠口座をつくらないことなどいろいろある。

 運営しているのは、日本郵便株式会社の子会社である郵便局物販サービス(東京・江東区)のお客様サービス部だ。

 訴訟の対象になっているのは、会員になるともらえるキャラクターグッズである。2013年のプレゼントは、郵便ポストにキティちゃんが寄り添う格好のハローキティ貯金箱。さらには、4年連続で入会していると、キティちゃんのクーラーバッグとエコバッグももらうことができる。

 キティちゃんといえば、言わずと知れた「国民的アイドル」。そのキティちゃんが、我々の知らない間に「未払い企画料支払い請求事件」の証拠品として法廷に「出廷」させられていたのである。

 事件の概要はこうだ。

 このノベルティーサービスを取り仕切っているのは、郵便局物販サービス・カタログ営業部だ。担当課は、入札で事業者を決め、リンベル株式会社(東京・日本橋)にとりまとめを任せていた。とりまとめの業者は、リンベル以外にいくつかあるが、ここ数年はリンベルの「落札」が多いという。おおまかな構図としては、とりまとめの会社がA社に企画立案を頼み、B社がライセンスを取得してデザインを考案し、C社が工場等に大量発注して、最終的に郵便局物販サービスに納品するという流れ。

 10数年以上前からこうしたサービスは行われていたそうだが、カタログの扉に載せるなど、大々的に行うようになったのは、07年の郵政民営化以降だという。

●原因不明の日本郵政辞職者も関係か?

 問題の「未払い企画料支払い請求」訴訟は、昨年、なぜか福岡県北九州市に在住の「北村工業ことK氏」から、東京のF氏に対し起こされ、その損害賠償請求額は875万円だった。北村工業は訴訟まで、ちゃんとした会社組織ではなく、「社長」のK氏は、「プラントの会社を経営していると言っていますが、溶接工だという話もあり、誰も生業がよくわからないらしいのです」(日本郵便関係者)という人物だ。

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