五輪特需期待高まるゼネコン業界、明暗を分けたものとは?正念場迎える竹中工務店

Business Journal / 2013年7月25日 6時0分

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 7月3〜4日にスイス・ローザンヌで、2020年夏季五輪招致を目指す東京など3都市が、国際オリンピック委員会(IOC)の委員に対してプレゼンテーションを行った。終盤のヤマ場となるプレゼンで東京はリードを保てたのか? IOC委員は本音を明かさず、3都市横一線との見方も現地ではあった。

 東京五輪で注目されているのは、建設関連企業、東京湾岸の土地持ち企業、スポーツ用品関連銘柄などだ。国土交通省が6月末に発表した「5月の建設関連統計」によると、大手50社ベースの建設工事受注高は前年同月比で26.0%増加した。20%を上回る増加は1年4カ月ぶり。5月の住宅着工戸数も9カ月連続のプラス。これもアベノミクス効果というわけだ。

 9月7日に東京で決まるのか。イスタンブールは治安で、マドリードは財政で、大きなウイークポイントを抱えている。IOCの評価報告書を見る限り、東京開催の可能性は小さくない。

 東京五輪が決まれば、大手ゼネコン主体に膨大な建設需要の発生が見込まれている。14年3月期決算予想で、増収としているのは大林組。今年の高値から15%下の水準にある。対して、経常増益を見込んでいるのは鹿島建設だ。鹿島建設の株価は今年の高値から5%下のほぼ高値圏だが、唯一、増益見通しである点を買う向きがある。この2社が株価の面で飛び出すかもしれない。

 大林組の株価は東京都議選明けの6月24日に4%上昇し、約3週間ぶりに終値で500円台を回復し、その後も上昇基調だ。今年の高値は5月14日の645円だ。清水建設も週間で5%値上がりした。

 参院選で自公が圧勝したため、これを材料に株価が上放れるようだと、「昨年末の総選挙後にゼネコンの相場であったような大幅高が期待できる」と兜町ではいわれているが、果たしてどうか。上がるとしても、大成建設、清水建設、鹿島建設、大林組のスーパーゼネコン4社は、横並びで大きな差は出ないだろう。石原慎太郎・都知事の時代には「五輪利権」といえば、電通と鹿島建設といわれていたが、猪瀬直樹知事にはスーパーゼネコンをグリップして支配下に置くような“政治力”はないとみられている。

<スーパーゼネコンの株価>
会社名    今年の高値(円)   7/12の終値(円)
大成建設   419(7/16)     414(▲2)
大林組    645(5/14)     583(▲7)
清水建設   450(7/16)     445(+4)
鹿島建設   397(7/16)     391(+4)
▲はマイナス

●「あべのハルカス」の開業で、竹中工務店は巻き返せるのか

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