消費動向データが示す、消費者の意外なニーズと、“変わらない”消費トレンド&金額

Business Journal / 2013年8月8日 7時0分

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 さまざまなテレビ番組や雑誌などでもお馴染みの購買/調達コンサルタント・坂口孝則。いま、大手中小問わず企業から引く手あまたのコスト削減のプロが、アイドル、牛丼から最新の企業動向まで、硬軟問わずあの「儲けのカラクリ」を暴露! そこにはある共通点が見えてくる!?

●あの商品が売れる、ほんとうの理由

 消費動向データやアンケートはいつも、消費者の意外な側面を照らしてくれる。かつて、ノンアルコールビール購入の理由1位が「飲酒運転を避ける」ではなく「アルコールを飲めない体質のひとが飲み会で場を壊さないため」でもなく、「安いから」だったときには瞠目した。

 自動掃除機ルンバが売れている。その理由は、高齢者がコンセントを抜き差しするために何度もしゃがむ必要がないからだという。電子書籍リーダーが売れる理由は、読書中の本のタイトルを隠したいからだという。これらは購買理由1位ではないものの、ときとしてマーケッターも想像しなかった消費者欲求を明らかにする。

 私事で恐縮なものの、私が上梓している小売業・製造業のバイヤー向けの本も、その少なからぬ読者が営業職だった。相手の思考法を知って営業活動に生かしたいという。最近では、営業職向けの講演依頼がより増えている。

 そして、消費データはもうひとつ興味深い事実を教えてくれる。それは、ミクロな消費レベルではさまざまなトレンドがあり、個別商品の売れ行きはさまざまで栄枯盛衰があるものの、マクロなレベルでの消費金額は、ちょっとずつしか変化しない事実だ。

 例えば、ネット調査最大手マクロミルがHP上で無償提供している調査データ「MACROMILL WEEKLY INDEX」の「消費インデックス」「今週の消費金額」を見てみよう。

 今年の消費トレンドは、昨年とほぼ同様の動きをしている。たしかに週によっては差があるところもある。ただ、12月は年末商戦とクリスマスで盛り上がり、ゴールデンウィークや夏休みに消費が活性化する傾向はさほど変わらない。このデータのみから、有効な差異を見つけられるひとはいないだろう。

●企業は劇的に、個人はゆっくりとした変化を特徴とする

 いや、だからこのデータが役立たないわけではない。これはマクロな消費トレンドがほとんど昨年と差がない事実を教えてくれる。よって、これ以降も昨年同様の動きをすると予知できるだろう。

 もちろん、マクロな消費トレンドがまったく変化しないわけではない。それは徐々に、徐々に、移り変わるので、これを10年、20年ほど重ねれば、私たちの消費活動変化も理解できるだろう。上記調査データで経年変化を注視する意味はある。実際、このデータによると、消費金額の波はほぼ同じ動きを見せながら、昨年の同時期と比較すると消費金額自体がじわじわと下がっている。

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