うつ病患者たちが語る、社会から脱落したワケと、失ったもの/得たものとは?

Business Journal / 2013年8月10日 14時0分

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 現代社会で多くの人が抱える病のひとつに、うつ病がある。うつ病は、社会に理解してもらうことが難しい病気とされている。そのため、うつ病を患った人たちのその後は、実はあまり知られていない。そこで、自らもうつ病でありながら、うつ病からの社会復帰を果たした人たちにインタビューをした著書『ゆううつ部!』(ポプラ社)を6月に上梓した東藤泰宏氏に、うつ病からの社会復帰の現状と問題点を聞いた。

――『ゆううつ部!』はポプラ社のウェブサイト「ポプラビーチ」で連載してきたものをまとめたものですが、連載を始めたきっかけは、なんだったのですか?

東藤泰宏(以下、東藤) 自分がうつ病を患って5年目になります。うつ病になってから、うつ病の人に必要とされることをやろうと思い立ちました。そこで、インターネットで認知行動療法(物事の受け取り方や考え方といった「認知」に働きかけて、気持ちを楽にする心理療法の一種)が受けられるサービスを提供する株式会社U2plusを立ち上げて、運営しています。でも、それだけでは足りないと思っていました。特に、うつ病から回復した事例が、あまりにも患者に知られていないという問題意識がありました。

 出版社へのコネは一切なかったのですが、大野更紗さんの『困ってるひと』を読み、一般向けのカジュアルな闘病ものというのがとてもいいなと思って、出版社を調べてみました。『困ってるひと』が連載されていたポプラビーチというサイトがあったので、問い合わせのページにメールを送ったんです。返事をもらって、編集の方と話をして連載が決まりました。

――東藤さんの著作は、うつ病を克服した人たちとの対談形式で構成されていますが、なぜ対談にしたんですか?

東藤 その人の声が伝わってくる形が、一番読んだ人に響くのかなと。編集の方とも相談したのですが、最終的には僕が決めました。一人ひとり、語り口は違いますよね。同じ質問をしても、答えの内容と量もそれぞれ違う。この本の目的は、読んだうつ病の人に「自分も回復できるんだ」と思ってもらうことなので、リアリティが必要だと思いました。何より、対談形式って読みやすいですし。

――さまざまな経歴を持つ、うつ病からの社会復帰経験者にインタビューした上で、うつ病からの「社会復帰」は可能だと思われますか? 可能だとしたら、一番必要なものはなんなのでしょうか?

東藤 うつ病からの社会復帰は、よい環境に恵まれるか、自分で探すかで可能になるという印象です。この本は、さまざまな場所で働いている9人のうつ病経験者へのインタビューを掲載していますが、実際には12人にインタビューをしました。彼らに共通しているのは、理解してもらえる環境づくりが復帰を助けたということです。会社員の人が転職して業界を変えたり、同じ会社内の違う部署に異動したりして、自分のうつを理解してくれる場所を探し出したわけです。中には起業された方もいました。

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