中国、世界の“模倣品”工場化の実態〜悪質・巧妙化で広がる被害…危険なエアバックも

Business Journal / 2013年8月21日 7時0分

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 商品・コンテンツにおける知的財産権(特許権・商標権・著作権・意匠権・実用新案権など)は、さまざまな条約・法律により、その権利が守られている。

 しかし、それでもこれらの権利を侵して模倣品・海賊版がつくられ、堂々と売られている。これらの多くは東南アジアを中心とした国々でつくられ、世界中で売られている。

 中でも悪質なのは、日本を抜いて世界2位の経済大国に成長した中国だ。中国当局も模倣品・海賊版に対する規制を強化し、摘発を行っているものの、その動きは遅く、法律面での不備も多い。そして、中国でつくられる模倣品・海賊版の手口は、ますます巧妙になり、悪質化している。

 経済産業省の「模倣品・海賊版対策の総合窓口に関する年次報告(2013年度版)」を参考に、中国での模倣品・海賊版の悪辣な実態を見てみたい。

●突出する中国の模倣品・海賊版

 模倣品・海賊版による日本企業の被害を国・地域別に見ると、中国による被害額が突出して大きい。政府の総合窓口に寄せられた相談案件も、中国に関する相談が最も多く、全体の6割にのぼる。

 こうした中国による日本企業の被害は、模倣品・海賊版の、(1)製造国、(2)消費国、(3)輸出国の3つの側面で捉えることができる。

 10年度の中国による日本企業の模倣被害を知的財産権別にみると、商標権侵害が2万709件(62.4%)と最も多く、次いで、著作権侵害が8758件(26.4%)、意匠専利権(意匠権)侵害が3450件(10.4%)、製品品質法違反が105件(0.3%)となっている。

 中国は模倣品に関しても“世界の一大製造拠点”となっており、日本企業のあらゆる製品・商品の模倣品が生産されている。中国における模倣品の製造地域は、広東省、浙江省、江蘇省、福建省などの沿岸部を中心に広がっているが、さらには、内陸部へと拡大しているという指摘もある。

 一方、模倣品の販売提供地域は、北京や上海などの大都市や広東省、浙江省といった沿岸部の地域だけでなく、すでに遼寧省、山東省など中国東北部や、四川省などの内陸部にも拡大している。

 また中国による知的財産権侵害は、模倣品の製造に加え、海賊版の流通も深刻な問題となっている。中国の海賊版市場では、日本のコンテンツも、アニメ・映画・テレビ放送番組など、映像にかかわる海賊版DVDをはじめ、音楽やゲームソフト等でも幅広く被害が発生している。

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