ソニー、分割案迫る米ヘッジファンドとの攻防の行方と“頭痛の種”…単なる物言う株主か

Business Journal / 2013年8月29日 7時0分

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 8月7日の午前9時。ソニーの株価は2000円の大台を割り、1888円で始まった。前日比41円安だ。終値は87円安の1952円。今年の高値(5月22日)である2413円から20%下げた。なお、8月20日の終値は1927円(48円安)。反発力は弱い。

 ソニーは8月6日、大株主の米ヘッジファンド、サード・ポイントが提案した映画などエンターテインメント事業を分離して米国市場で上場するという提案を拒否したと正式に発表した。この発表を受けて株価が急落した。分離案の受け入れによる株主価値の向上(=株価上昇)を見込んだ買いが、事前に入っていたからだ。

 ソニーは臨時取締役会で、「今後の成長にエレクトロニクス事業とエンタメ事業の一体運営が必要」と全会一致で決議し、サード・ポイントに通告した。サード・ポイントは、エンタメ事業の分離上場案を拒否したことについて「失望した」との声明を発表した。一方で、ソニーがエンタメ事業の経営情報の開示を拡大する方針を示したことは評価。今後も「ソニーの経営陣と対話を続けていく」とした。ひとまず対話路線のように見えるが、サード・ポイントは、まったくあきらめてはいない。

 ソニーとサード・ポイントの攻防は、遡ること5月14日、米国のアクティビスト(物言う株主)として知られるダニエル・ローブ氏がソニーに送り付けた一通の書簡が発端だ。サード・ポイントの最高経営責任者(CEO)のローブ氏は、ソニー株の6.3%を保有していると表明するとともに、ソニーが80~85%出資するかたちでエンタメ事業を分離し、米国で上場すべきだと提案した。上場で得た資金を不振のエレクトロニクス事業の再建に注ぎ込めば、ソニーの株価は大幅に上昇するという論法である。

 これらの提案は6月20日開催のソニーの株主総会の議案にはならなかったが、総会直前にサード・ポイントはソニー株を6.9%まで買い増したとアピール、これを受けてソニー株が急騰したことは記憶に新しい。

 エンタメ事業の分離上場の提案を拒否されたローブ氏は、次にどんな手を打つのか。ソニー株式をさらに買い増して、取締役の刷新など圧力を強めることになるとの見方が強い。最終的には高値で売り抜けることになるが、どこまでソニーの株価を吊り上げようとしているのかといった手の内は、一切見せていない。

●サード・ポイントの手法

 そんな折、米ヤフーの株を大量に取得したサード・ポイントが、保有株を米ヤフー側に買い取らせて莫大な利益を得たことが明らかになった。

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