美容クリニック、宣伝費は月4000万、HP写真も加工?危険な自由診療で死亡事故も

Business Journal / 2013年9月1日 14時0分

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 「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社/8月31日号)は「人気医療の罠」という特集を組んでいる。「がんなどの難病治療から美容目的まで、幅広く提供され始めた再生医療。医療業界を見渡せば、このほかにも先進的な医療や、漢方・鍼灸といった古くからある補完・代替医療、民間療法など、実にさまざまな治療法が医者によって提供されている。しかし、その実態は玉石混交。怪しい科学的根拠や広告宣伝のまやかしなど、自由診療の罠に迫った」内容だ。

 自由診療で“夢の新技術”とまで言われるのが、幹細胞を使った再生医療だ。

「幹細胞は傷ついた細胞を取り換えたり、失った細胞を補完したりする。人の体は約60兆個の細胞でできているのだから、幹細胞を使えば病気やけがで悪くなった部分を治したり、脳の活性化や血管の若返りなどで体の内面から若さを取り戻す『アンチエイジング(抗加齢)』にも効くだろう」という考えに基づく診療だ。

 当初10万個程度の細胞を、約1カ月かけて、1億個以上に培養する。その幹細胞を点滴や注射で患者の体内に戻すと、傷ついた組織が再生していくという幹細胞治療を、あるクリニックでは2009年以来約400人に実施。リピート率は5割に達するという。

 この治療は、アンチエイジングだけでない。糖尿病などの成人病の予防やがん、脳卒中、アレルギーなどさまざまな病気に対して行われており、“夢の新技術”とたたえる者もいるほどなのだ。

 しかし、問題は保険診療ではなく自由診療になる点だ。自由診療は保険の適用外、1回150万~200万円に上る“夢の新技術”の治療費は、全額患者負担となる。

 また、「保険診療のように有効性と安全性が確認されていないため、高額な治療費を払いながら、なんの効果もなくて不満を訴える者もいれば、体に不調を来して寝込んでしまう者もいる。自由診療ゆえに、その実態が国に報告されるわけではなく、患者は泣き寝入りに近い」という実情がある。10年、京都で幹細胞治療を受けた韓国人男性が、治療後に死亡した事故も発生している。

 このように人気医療には罠が潜んでいる。

●効果があるかわからない治療、過剰に費用をかける宣伝

 特集「Part1 怪しい科学的根拠」では、自由診療の第1の罠である“不確かな科学的根拠”を取り上げている。未承認の治療法でも医者の裁量で行えるために、自由診療には効果が確認されていない治療法が山のようにあるのだ。

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