綱渡り続くシャープ、異業種3社による出資決定の思惑と行方〜経営再建とは距離置く

Business Journal / 2013年9月7日 7時0分

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 経営再建中のシャープは、9月中旬をメドに1000億円の資金を調達する。これに合わせて住宅設備大手のLIXILグループ、電動工具メーカーのマキタ、自動車部品の最大手のデンソーの3社に、第三者割当増資の引き受けを要請した。

 なぜ、異業種の3社に出資を求めたのか?

 シャープは新中期3カ年計画の初年度に当たる2014年3月期の最終黒字達成が、銀行支援の絶対条件になっている。最初のハードルである13年4~6月期(第1四半期)決算は円安に助けられ、売上高6079億円(前年同期比32.6%増)、営業利益30億円(前年は941億円の営業赤字)、当期純損益は179億円の赤字(同1384億円の赤字)だった。期初には100億円前後の営業赤字を見込んでいたが、なんとか営業黒字にこぎ着けた。

 資金繰りの危機も乗り切ったようだ。9月末の2000億円の社債償還については、6月に主力銀行から1500億円の追加融資を取り付けた。通期の黒字化に向けて円安を追い風に、ひとまず好発進した。

 とはいえ、綱渡りの経営は依然として続く。13年6月末の自己資本比率は6.0%と低水準だ。14年3月期末には年金の積み立て不足分、1200億円を負債に計上するため、資本の目減りが起こる。それをカバーするため、今期中の資本増強が不可欠になる。

 そこで9月中旬をメドに総額1000億円規模の資本の増強を行うことにしたが、その内訳は700億円超の公募増資と、LIXILグループ、マキタからそれぞれ100億円、デンソーから25億円、合わせて225億円の第三者割当増資を行うというものだ。6%まで低下した自己資本比率を10%台に回復させるシナリオだ。出資を要請した異業種の3社とは、すでに商品開発などで提携している。

●「自力で再建してもらうのが一番」(LIXIL)

 一方、出資の打診を受けた3社の思惑はどこにあるのか?

 LIXILグループとシャープは、11年8月に共同出資でエコ・ライフ・ソリューションを設立した。共同開発の第1号が、屋根と一体化した太陽光発電システム「ソーラールーフ」。シャープの太陽電池とLIXILの防水型の屋根を組み合わせて発電効率を高めた。太陽光発電システムは屋根に取り付けた架台にパネルを載せるため、屋根全体にパネルを敷き詰めるのは難しい。その点、「ソーラールーフ」はパネルの下部に屋根材をはめ込み一体化させ、安定性を確保した。12年4月から発売を開始し、1年間に2600棟分の販売を目標にしている。また、LIXILは傘下にアイフルホームなどの住宅会社を持ち、各地域の工務店とフランチャイズ契約を結び、1次取得者向けの低価格住宅を提供している。

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