夏のイベントに、各携帯キャリアの移動基地局“出動”増の背景〜ユーザー側の注意点も

Business Journal / 2013年9月14日 6時0分

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 花火大会や音楽フェスティバルなど、夏場は大規模なイベントが多かった。そうした場で、どうも携帯電話がつながりづらい、という経験をしたことはないだろうか。

 以前から局所的に人が集まると、通話やメールのやりとりが集中するせいで、基地局の許容量を超えてしまうというケースはあった。通話はつながらなくなり、メールが送信できない、送信できたと思っても先方で受信されていない、というような状態になる。これを改善するために投入されるのが、各携帯キャリアが保有する「移動基地局」だ。

 アンテナを搭載したトラックがイベント会場に出張し、そこに臨時の基地局を追加することで、飽和状態を改善する。スマートフォンユーザーが増えた最近は、相手のあるメールや通話だけでなくTwitter等を利用した一方的な発信や、地図の利用など、今まで以上に回線が利用されるようになることもあり、最近は移動基地局の出動回数も増えているようだ。

●もともとは災害対策ツール

 移動基地局は、そもそも基地局のない場所、作れない場所に一時的に基地局機能を提供するものだ。災害時などにも活躍し、東日本大震災時にも各キャリアが長期間運用していた。

 以前はNTTドコモだけが保有していたようだが、順次各キャリアが整備。現在は3G用だけでなくLTE基地局も揃っている。これだけの設備を災害がない時には遊ばせておくというのももったいないということなのか、最近は大規模イベントでの出動が目立つようになってきた。例えば、今年ソフトバンクは1カ月ごとに出動予定を発表しているが、8月は特に各地の花火大会などに積極的に投入されたようだ。

 以前は国民的な大規模イベントの際に出動していたが、民間イベントで早々に出動があったのはコミックマーケットだ。1日に15〜20万人が集まるだけに需要は高く、今年も3キャリアがそれぞれ出動。KDDIはアニメの絵柄を使ったラッピングカー仕様にするなど、遊び心のある取り組みも行っていた。

●普段は寂しい場所で開催される大イベントに対応

 なぜイベントに移動基地局が出動することになるのかといえば、それは普段人のいない場所に大人数が集まるからだ。コミックマーケットの開催される東京ビッグサイトは、全施設を使う大規模イベントは少ない。IT系のイベントだと大規模なものでも3日通して4万人程度の来場者数のようだ。そういう場所に、普段から10〜20万人の利用に耐えられる設備を用意するというのは難しいだろう。

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