クロニクル 資産家殺人事件にも関与か?数々の違法行為のはてに多額の負債を抱え自己破産

Business Journal / 2013年9月17日 14時0分

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 数々の経済事件への関与が疑われた会社が表舞台から、ひっそりと退場した。元ジャスダック上場の投資会社、クロニクルは7月末、自己破産の手続きに入った。民間調査会社によると、負債総額は23億円(2012年9月期決算時点)。

 子会社を通じて宝飾品販売やWEB情報事業を行っていたが、12年9月期の売り上げは993万円にとどまり当期純損失を29億円計上した。07年9月期以降6期連続で最終赤字だ。

 こうした中、過去の不適切な会計処理が発覚。13年3月中間期の半期報告書の期限内の提出ができず、7月17日付けでジャスダック市場を上場廃止となった。

 最後に名前が登場したのは資産家夫婦殺害事件だった。

●資産家夫婦殺害事件

 13年1月、埼玉県久喜市の空き地で、スイス在住のファンドマネージャー・霜見誠氏と妻の美重さんが遺体で見つかった事件である。水産加工会社役員の渡辺剛被告は1月30日、潜伏先の沖縄県宮古島市で逮捕され、強盗殺人、死体遺棄、詐欺未遂罪で起訴された。

 渡辺被告は、12年12月7日、一時帰国していた霜見夫妻を架空のパーティー話で誘い出した。車の中で睡眠薬を混ぜた酒を夫婦に飲ませて眠らせ、ロープで首を絞めて殺害した。当初、「霜見さんに投資で数億円規模の損をさせられ恨んでいた」と動機を供述していたが、その後、供述は曖昧になっているという。闇が深そうな事件である。

 この事件で、俄然注目を集めたのがクロニクルだった。殺害された霜見誠氏がファンドマネージャーを務めていたJapan Opportunity Fund(JOF)がクロニクルに投資していたからだ。

 07年4月、クロニクルの新株予約権(株式を購入する権利)付社債を13億5000万円で引き受けた。これは発行額(27億円)の半分。転換価格が27円なので、株式に転換すれば5000万株となる。クロニクルは、この資金をM&A(合併・買収)に充てている。

 次に、11年12月クロニクルの新株予約権72個(転換価格20円で、720万株)を引き受け、さらに12年6月に別の投資家から158個(1580万株)譲り受けている。

 クロニクルの株価は、12年前半は30円台。20円で権利を行使して普通株に転換して市場で売却すれば、単純計算で10円の利益が出ていたにもかかわらず、行使したのは20個分(200万株)だけ。譲渡されたものと合わせて210個(2100万株)を保有していた。

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