若気の過ちで若いホステスを孕ませた巨大新聞元社長、部下を使ってカネで解決?

Business Journal / 2013年11月1日 6時0分

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【前回までのあらすじ】
 業界最大手の大都新聞社の深井宣光は、特別背任事件をスクープ、報道協会賞を受賞したが、堕落しきった経営陣から“追い出し部屋”ならぬ“座敷牢”に左遷され、飼い殺し状態のまま定年を迎えた。今は嘱託として、日本報道協会傘下の日本ジャーナリズム研究所(ジャナ研)で平凡な日常を送っていた。そこへ匿名の封書が届いた。ジャーナリズムの危機的な現状に対し、ジャーナリストとしての再起を促す手紙だった。そして同じ封書が、もう一人の首席研究員、吉須晃人にも届いていた。吉須と4ケ月ぶりに再会した夜、ふたりが見かけたのは、社長の松野が愛人との密会現場だった。

 深井宣光と吉須晃人が東京駅前の五稜ビルの1階エントランスで落ち合ったのは、月曜日の午後5時過ぎである。前週の金曜日の夜、2人が「美松」で鰻を食べた時に午後5時半と約束していたが、この日の昼間、携帯電話で連絡を取り合った時、吉須が「新しい情報がある」と言って、予定を30分ほど早めたのだ。

 日曜日は暖かい1日だったが、月曜日は一転して肌寒い曇天だった。丸の内ビジネス街のビルの谷間を吹き抜ける北風が顔をさした。2人ともコートの襟を立てて歩いた。

 「有楽町方面に少し歩くと、最近できたアイリッシュ・パブがある。どうせ飲むんだから、コーヒーより最初からビールのほうがいいだろう。どうだい?」
 吉須が有楽町方面を指差しながら尋ねた。

 「そうですね。太郎丸(嘉一)さんがご馳走してくれる店、すごくうまいらしいから、ビールのほうがいいですね。その辺にありましたっけ?」
 「最近できたんだ。ほら、そこ」

 吉須がガラスドアを押して店内に入り、深井も従った。薄暗い店内は奥に2人組の若い男女が立ち飲みして談笑しているだけだった。

 深井が店内を見回していると、勝手知ったる吉須がカウンターで生ビールを注文、グラスを受け取ると、店の中ほどの2人用のテーブルに着き、少し背の高い丸椅子に腰かけた。

●愛人と同棲?

 「立ち飲みでも、腰かけてもどっちでもいいんですね。今は空いているけど、あと2時間もすれば混むんでしょうね」
 「この辺、外国人のビジネスマンが増えているから、夜の9時頃には立ち飲み客でごった返していることが多いな」
 「最近、ほとんど来ないから。変わりましたね。ところで、新しい情報って?」
 「この間、うちの村尾(倫郎)の賃貸マンションが俺の自宅マンションの近所だって言ったろ」

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