移民の受け入れはタブーか?人口減の日本、所得格差拡大、市場トリプル安の懸念も

Business Journal / 2013年11月7日 18時0分

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 古今東西、人口の減る国家が経済発展した例はない。だが、多くの日本人は、その“前例のない未来”を期待しているようだ。アベノミクスを掲げる安倍晋三政権が高い支持率を維持しているのは、そのためだ。

 “前例のない未来”を実現すべく挑戦するのを否定する気は毛頭ない。しかし、歴史に学ぶことはできない。海図も磁石もなしに大海原に漕ぎだすようなもので、いつどこで難破するかわからないが、無事に航海を終え成功する可能性もゼロではないだろう。

 米欧の先進諸国は“日本の実験”を高みの見物と決め込んでいるように見えるが、内心は果たしてどうだろうか。固唾を呑んで見守っているような気がしてならない。将来、日本同様に人口減少に向かわないという保証はないからだ。日本が成功すれば、ねたましいことではあろうが、万が一、同じ境遇になった時、日本の成否に関係なく、まさに歴史に学べるからだ。

●減税政策は所得格差を拡大させる?

 しかし、アベノミクスの3本の矢のひとつである成長戦略を見ると、米欧の先進諸国の反面教師になってしまう公算が大きいと言わざるを得ない。

 復興法人増税の1年前倒し廃止の検討や、地域を限って規制を緩める「国家戦略特区」構想に見られるように、「税負担を軽くし、規制を取り払えば、日本企業が活力を取り戻し、日本経済を復活させる」という幻想に捉われているからだ。

 経営再建に際して、リストラにのみ邁進する企業経営者を総入れ替えでもしない限り、法人の税負担を軽くしても、その資本の大半が内部留保に回されるだけで従業員の給与に反映されず、所得格差の拡大に拍車をかける恐れが強い。医薬品など、劇的な技術革新を伴わない分野での規制緩和は、パイの奪い合い、主役の交代になるだけで、期待するような成長にはつながらない。

 では、“前例のない未来”につなげるには何がカギを握るのか。

 まず、産業革命を成し遂げた英国、そしてIT革命を主導した米国のように、日本が未来の人間社会を大きく変えるような技術革新をリードできるかどうかだ。それができれば、人口減の足かせなど、吹き飛ばせるかもしれない。この認識は今の日本政府にないわけではない。iPS細胞の研究支援策などはその一例だが、現時点では海のものとも山のものともわからないのが現実だ。

●人口減少社会の日本では移民も検討を

 次に、人口減に歯止めをかける策も必要不可欠だ。ここ数年、政府は出生率の引き上げに躍起になっているが、期待通りの結果は得られていない。安倍政権も労働力人口の確保に向け、管理職登用の奨励など女性の活用に積極的な姿勢を打ち出しており、問題の所在はわかっているのだろう。

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