パチンコの換金、法的になぜ罰せられない?カジノ解禁ムードで強まる合法明文化への動き

Business Journal / 2013年11月15日 14時0分

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 日本でのカジノ解禁を推進する国際観光産業振興議員連盟(IR議連、通称・カジノ議連)は、今秋の臨時国会でのカジノ解禁推進法案(特定複合観光施設区域整備法案)の提出を目指している。現在の政治情勢からすれば、同法案が最終的に可決される公算は高まりつつある。カジノが解禁された場合に、パチンコはどうなるかということについては、国民の関心が高い。しかし、必ずしも正確な情報が提供されていないため、議論に混乱が見られる。

 そこで、カジノ解禁がパチンコ産業に及ぼす影響について、法的・政治的・実質的の3つの側面に分けて検討したい。

●法的な影響~賭博と遊技は別という建前

 カジノ解禁推進法案は、「賭博」を禁止する刑法の例外を特別法で認めるものである。それに対して、パチンコは、現行法上、そもそも賭博ではなく、「遊技」であるという前提のもと、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)で規定されている。風営法は、賭博の違法性を阻却する法律ではなく、賭博に至らない偶然性の娯楽サービスを適正な範囲に収めるために規制するものである。

 したがって、賭博に関するカジノ解禁推進法が成立したからといって、賭博ではなく遊技とされているパチンコをめぐる法制が、直ちに変わるわけではない。

●政治的な影響~パチンコに関する特別法制定の動きも

 しかし、事はそう単純ではない。カジノを特別法で解禁して換金を合法化すれば、パチンコについても特別法を制定して、明文で換金を合法化しようという政治的な動きが出てくる可能性がある。このことを理解するためには、まず、現行法におけるパチンコの法的位置付けを正確に把握しなければならない。

 刑法185条は、本文で賭博を禁止しつつ、但し書きで「一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは」罰しないと規定している。判例は、金銭そのものは、その性質上一時の娯楽に供する物とはいえないため、賭けた金銭の額の多少にかかわらず、賭博罪が成立すると判示している。

 ここで、パチンコについては、ホールの近くにある景品交換所で、事実上現金への「換金」が行われているのに、なぜ、刑法で禁止される賭博に当たらないのかという疑問を持つ人がいるはずである。いわゆる三店方式の問題である。三店方式とは、ホール、景品交換所、問屋がそれぞれ人的・資本的に独立していることを前提に、客がホールで提供された特殊景品を景品交換所で現金と交換し、景品交換所は特殊景品を問屋に卸し、ホールが問屋から特殊景品を買い取るパチンコ営業の仕組みをいう。

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