ヤフーEC出店無料化、劣勢挽回の秘策となるか?株式市場からは冷めた反応も

Business Journal / 2013年12月8日 14時0分

写真

 ヤフーが10月7日に突如発表した「Yahoo!ショッピングの出店無料化」が、ネットを中心に大きな騒ぎになっている。

 具体的には10月7日16時より「Yahoo!ショッピング」の出店料(初期費用2万1000円、月額費用2万5000円)と売上手数料(売上額の1.7-6.0%)を無料に、「ヤフオク!」のストア出店料(月額1万8900円)も無料にするというもの。

 ヤフーは続けて9日、「Yahoo!ショッピング」の出店希望社数が、わずか1日で通常の数百倍となる約1万件に達し、新たに開始した「個人」の出店希望者数も約1万6000件を突破した。「ヤフオク!」の出店希望者も通常の申し込みの30倍に上ったと発表。「無料化ショック」の反響の大きさを見せつけたといえよう。ネットでは「これで楽天を追い抜くのは時間の問題」「ヤフー英断歓迎」といった書き込みが多く見られる。

●5530億円が吹き飛ぶ

 これと対照的に、冷めた反応を示したのが株式市場だった。

8日の東京株式市場ではヤフーが株価を6.5%下げた一方、楽天の株価もその煽りを受けたかたちで11.7%安と急落。9日になっても下げが止まらず、ヤフーは3.7%安、楽天は1%安で取引を終えた。

 11月9日付ブルームバーグ記事では、「株価下落により、発表からの2日間で両社の時価総額が合わせて5530億円以上も吹き飛んだ」と報じている。

 また、11月9日付日本経済新聞では「(ネット通販の)価格競争が本格化し、事業の収益性が低下しかねないとの懸念が広がった。(略)サイトの運営各社が『利益なき繁忙』に陥るリスクを市場は警戒し始めた」と両社の株価下落要因を分析している。

 市場関係者は「無料化によってネット通販利用者を増やす一方、出店者からの広告収入を増やすことで事業拡大を図るとヤフーは説明したが、こんなあいまいな戦略では市場が警戒するのは当然」と、ヤフーの「勘違い」に顔をしかめている。

 こうした市場の警戒を買ってまで無料化に踏み切ったヤフーの狙いは、どこにあるのだろうか?

●宮坂社長の失敗

 それまで、ほぼ宮坂学社長に任せていたEC事業(「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」)について、孫正義会長が口を出すようになったのは今年1月頃からだといわれる。

 2012年7-9月期のEC事業の取扱高は3751億円で、前年同期比微減だった。同期間に楽天が取扱高を約11%伸ばしたのと対照的だった。

ビジネスジャーナル

トピックスRSS

ランキング