富士重工、絶好調支える異色戦略~スバリストに的絞るクルマづくり、大手の逆張り経営

Business Journal / 2013年12月31日 1時0分

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 ブランド名、スバルで知られる富士重工業は11月20日、東京ビッグサイトで開催された「東京モーターショー2013」で、レガシィの後継車種となる日本向けの新型ワゴン「レヴォーグ」を初公開した。会場に姿を見せた吉永泰之社長は、「来年春の発売に期待してもらいたい」と述べた後、「お客様の話をさせてください」と、おもむろに切り出した。

「私どもスバルを支え、愛していただいているお客様のことを、最大級の敬意をもってスバリストと呼んでいます。その方たちは人生を楽しみ、車の走る楽しさを愛し、趣味に情熱をそそぎ、家族や仲間を大切にする方たちです。このような方々がいらっしゃることと、このような呼び名があることは私たちスバルの誇りです。そうしたすべてのスバリストに最大級の感謝をこめて、(スバリストと)共に走り続けていきます」

 富士重工業の好業績が際立っている。10月末、吉永社長は13年4~9月期連結決算発表の会見の席上で、「売上高、各利益のすべての指標で半期として過去最高。世界販売台数、米国販売台数でも過去最高を記録した」と、笑みを浮かべながら語った。

 上半期の営業利益は前年同期比で3.5倍の1507億円。日本の大手自動車メーカー8社の中で、富士重工は販売台数ベースでは最下位だが、営業利益の額はトヨタ自動車、本田技研工業(ホンダ)、日産自動車に次いで堂々の4位。売上高営業利益率は13.4%でトヨタ自動車(10.0%)を抜いて首位に躍り出た。ちなみにトヨタは、富士重工の筆頭株主である。

 富士重工の業績好調の要因は、世界販売の58%(上半期実績)を占めるドル箱の米国での販売が好調なことと、円安の相乗効果だ。米国では13年の販売が5年連続で過去最高を更新することが確実となるなど、すべてのモデルが売れている。吉永社長は年初に42万台としていた米国販売計画を47万台(前年比21%増)に上方修正した。それでも「現地のディーラーからは、『タマがあればまだまだ売れる。もっと供給を増やしてほしい』とプレッシャーをかけられている」(吉永社長)という状況だ。

 米国での販売が絶好調なことを受けて、世界販売台数は80万台、世界生産台数は81万台にそれぞれ引き上げたが、米国市場には47万台を振り向けるのが精一杯だ。販売に生産が追いつかないと嬉しい悲鳴をあげているのは、自動車メーカーの中で富士重工だけである。

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