食品偽装、事件発覚は消費者・生産者双方にメリットなワケ~飲食店の「事故」はありえない?

Business Journal / 2014年1月31日 14時0分

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 一流といわれるホテルや飲食店、百貨店などで食品偽装の実態が発覚し、社会問題となっていますが、そもそもこういった偽装は今に始まったことではありません。

 例えば、巻き網で漁獲したカツオが「一本釣りカツオのたたき」と表示されスーパーで売られていた例や、ブラックタイガーがクルマエビとして料理に出されていた例もあります。両方ともに10年以上前の話なので、昔から続いてきたことだと思われます。

 そもそも偽装が発生するのには、2つのパターンがあります。1つは小売り・外食という「実需者」が偽装するのと、2つ目は生産者や中間の仲買(商社)が偽装するパターンです。

 前者は最近話題になっているように、バナメイをシバエビとして料理に出していたケースです。確かにバナメイは優れたエビで、クルマエビの仲間なので美味しいものです。大量に海外(中国が中心ですが、輸出用はタイが多くを占めます)で生産されて、世界中のエビ需要を支えている優秀な品種ですが、最近特定のウイルス病が広まってきて、今後おそらくは衰退していくと考えられています。

 一方、シバエビはタイショウエビに近い仲間で、そもそもはそれほど高級なものではありませんでした。ただ、国産になりますし、バナメイが異様に安いこともあって、バナメイの倍くらいの価格がします。見た目も似てはいますが、値段や商品ロットの形態、仕入れルートも異なるので、飲食店側が間違って使っていたということはほぼありえません。そういう言い訳をしている企業や飲食店もいますが、それは料理人が「メバチマグロとクロマグロの区別もつかない」と言っているようなものなので、目利き能力の低さをアピールしていることにもなります。「あくまで事故である」とアピールしたいのでしょうが、食品リスクコミュニケーションの仕事をしてきた立場からすると、責任者が事実を明確にしたうえで再発防止の具体策を示すのが先であって、苦しい言い訳をするのは後回しにしたほうが賢明といえるでしょう。

●産地偽装が横行するアサリ

 また、後者の生産者や中間の仲買(商社)が偽装するパターンでは、産地偽装というかたちで過去にもたびたび発生しています。

 例えば前出のエビのケースでは、プロのバイヤーであればすぐに区別が付きますし、価格に差も大きく、詐欺になりますから、流通段階で偽装が行われることはほぼないでしょう。しかし、「産地の偽装」はよく聞かれます。一例を挙げると、アサリのケースがあります。○○県産ということで仕入れたアサリで、半分くらい中国産や北朝鮮産がブレンドされているケースが多いです。一度海中の特定の場所に入れて、数日後に取り上げて産地をロンダリングするケースもあり、なかなか見分けがつきません。

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