企業内の同性愛セクハラ、なぜ増加?~被害者は泣き寝入りで退職のケースも

Business Journal / 2014年2月24日 18時0分

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 職場におけるセクシャルハラスメント事案はあとを絶たずに発生している。これまでセクハラは異性間にのみ成立するものと考えられてきた。だが最近では、同性間でも成立すると認識が改められつつある。

 事実、厚生労働省は昨年12月24日、異性間のみならず同性間の言動でも職場のセクハラに該当することを盛り込んだ男女雇用均等法の改正指針を公布、今年7月1日に施行する運びとなっている。

 では、同性間のセクハラとは、いったいどのようなものなのか。例えば、男性上司が男性部下に対して「男のくせに」と叱責すること、これもセクハラに当たる。ましてや「最近、奥さんと夜の生活どう?」と聞くこと、これはもう完全にアウトだ。

●同性愛セクハラでうつ病になり、退職

 これらは“同性間セクハラ”であるが、近年、増えつつあるのは“同性愛セクハラ”だ。男性同士、女性同士による職場での性的行為を伴う嫌がらせのことで、これは本来、刑法上の強制わいせつ罪、または傷害罪に該当し、厳しく罰せられる行為である。しかし、現時点では、同性愛セクハラによって罰せられた事案は極めて少ない。被害者側が声を上げることがほとんどないこと、また声を上げたとしても、社会の同性愛セクハラへの理解が極めて乏しいことが障壁となっている。

 ある大手コンピュータメーカーに勤務する男性は、勤務時間中、職場の上司から股間を握られるなどの同性愛セクハラを受け、職場のハラスメント対応部署に申し立てたが、「上司・部下間のコミュニケーションの一環ではないか」と申し出そのものを一蹴されたといい、 「まだ同性愛セクハラという概念が社会で浸透していないからでしょうか。会社側の対応はとても残念です」と悔しがる。

 この男性は、その後も度重なる同性愛行為を伴うセクハラを受け、フラッシュバックやうつ症状に悩み、結局、職場を自己都合退職することになった。精神疾患を発症する状況下で、再就職に向けた活動もままならないのが現状だ。

●客観的な証拠がなければ、なかなか動いてもらえない

 こうした同性愛セクハラ事案は、一般企業のみならず官公庁でも頻発しているようだ。とりわけ、その職種上、寝食を共にし、四六時中顔を突き合わせて勤務する警察や自衛隊、消防といった“制服職種”に、その傾向は顕著である。

 昨年7月、東北地方の陸上自衛隊において、当時隊員だった男性が上司から同性愛セクハラを受ける事案があったという。演習後、元隊員がテントで寝ていた際、上司が覆い被さってきて、キスをされたり体を触られたという。

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