量産される五輪選手起用CM、企業に負の効果の危険?成功事例検証、カギは継続性と親和性

Business Journal / 2014年3月6日 14時0分

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20年以上にわたり1000本を超すテレビCMを中心にマーケティング戦略立案に携わってきた鷹野義昭氏が、新たに年間2万本以上オンエアされるといわれるCMについて、狙いやポイントはどこにあるのかなど、プロの視点からわかりやすく解説する。

 ロシア・ソチでの冬季オリンピックが、感動やドラマに包まれる中、2月23日に閉幕しました。メダルの数や色はともかくとして、記憶に残る世紀の祭典であったのは間違いありません。

 さて、みなさん、今回のオリンピックに出場した選手が出演しているテレビCMといえば、何を思い出しますか?

 印象に残りやすいと思われるCMでは、ロッテの浅田真央、ニチレイの村上佳菜子、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&Gジャパン)の羽生結弦・高橋大輔、エアウィーヴの浅田真央、このあたりでしょうか。

 ほかにも、まだまだあります。木下工務店の高橋大輔、土屋ホームの葛西紀明、佐藤製薬(サトウ製薬)の浅田真央、などを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。

 では、次の企業と出演選手の組み合わせは思い出せるでしょうか? クラレの高梨沙羅、ビザ・ワールドワイド・ジャパン(VISA)の高梨沙羅、日本生命保険の高橋大輔、住友生命保険の浅田真央、ここまで挙げると、思い出せない企業もあるのではないでしょうか。あとに挙げた生命保険会社2社については、残念ながら筆者は区別すらついていません。

 テレビCMが視聴者の記憶に残るかどうかは、その投下量の多い少ないもあるでしょうが、スポーツ選手を使ったCMでは、一歩間違えると「一時的な人気に乗っかった」エセ応援企業と受け取られてしまうことが少なからずあるでしょう。さまざまな観点で、本当に企業にプラスに働いているのか、疑問を感じてしまうCMもあります。

 企業の中には、社会貢献に対する体面や「オリンピック選手だと不祥事が少ない」という理由で起用していることもあります。それは、テレビCMによる直接的効果以外で、話題性やそれに伴うネット上での拡散、CSR(企業の社会的責任)としての意義付けなどの周辺効果は期待できるかもしれませんが、マーケティング効果の面では疑問があります。

 しかし、2年に1度というせっかくの機会ですから、企業としてはオリンピックを自社のPRに有効活用していきたいところです。

●日清オイリオの長期CM戦略

 そんな中、マーケティング戦略として注目したいのは、日清オイリオのオリンピック選手を起用した「ビューティフルエナジー」シリーズのCMです。

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