和歌山初のイオンモール、地域密着&全世代配慮型店舗で地域商業圏変化の起爆剤になるか

Business Journal / 2014年5月17日 1時0分

 13年12月26日、高島屋(大阪市中央区)が南海和歌山ビルに入居するデパート「和歌山タカシマヤ」を14年8月末日で閉店する、と発表したのである。1973年5月にオープンした同店は、売り上げが91年の約65億円をピークに減り続け、13年2月期は22億円を割ってしまった。実に赤字は10年以上続いていた。和歌山市内では、98年に大丸百貨店、01年に丸正百貨店が相次いで閉店。和歌山タカシマヤの撤退で、老舗百貨店はJR和歌山駅に隣接する近鉄百貨店和歌山店のみとなる。郊外にイオンモールができると旧市街はシャッター商店街と化す、といわれているが、和歌山ではイオンモールのオープン前に老舗百貨店が退出を強いられた。

●丘の上の最上級メゾン

 ここで、イオンモール和歌山の概要を説明しておこう。同モールがあるのは、地元ディベロッパーの浅井建設が中心になり開発を進めている和歌山市北部の大規模住宅地・ふじと台。和歌山市駅からは急行電車で約6分の立地だ。国道26号線沿いにあるため、さらに現在事業推進中の本計画地に接道する市道中平井線と第二阪和国道の結節点である「平井ランプ(仮称)」から大谷ランプまでの区間が供用開始されると、アクセスが飛躍的に向上することから、周辺だけでなく南部は和歌山市内、北部は大阪府岬町・阪南市方面からの集客が見込まれる。なお、駐車場は3500台分が用意されている。

 開発のコンセプトは、「丘の上の最上級メゾン」。緑豊かな環境を取り入れ、くつろぎのある上質な時間を提供し、「食」や「趣味」も三世代共通で楽しめる商業施設を目指している。敷地面積は約15万5000平方メートル、イオン和歌山店と専門店、シネマコンプレックス「イオンシネマ和歌山」などで構成されている。建物は、地下1階地上4階建て。延べ床面積は約12万8000平方メートル。わずか数十キロ先にある「イオンモールりんくう泉南」(大阪府泉南市)は敷地面積13万9822平方メートル、延床面積15万6642平方メートル、商業施設面積7万7026平方メートル、駐車台数4300台となっている。敷地面積では和歌山がりんくうより少し広く、延床面積・店舗面積は2/3程度である。

 イオンモール和歌山は、核店舗の総合スーパー「イオン和歌山店」と専門店で構成される。専門店は約210店舗で、その6割以上が和歌山県初出店となる。和歌山店は服飾関連を強化したのに加えて、地元ならではのライフスタイルや客層に対応しているのが最も差別化できる点である。ちなみに、りんくうはスポーツや家電を強化することですみ分けを行い、共食いを避けようとしている。

●さまざまな試みが実践

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