渋谷マルキューとセシル、20年目の試練を乗り越えられるか?商品力と販売力復活のカギ

Business Journal / 2014年5月30日 1時0分

 実は「ギャル服として提案したのではない」と小嶋社長は言う。

「当時は、大人っぽいセクシーな服で、ターゲットは23~24歳ぐらいでした。それを高校生が背伸びして買ってくれたのです。『お姉さんぽい』に憧れる時代背景もありました」

 その後は、セクシーだけでなく、カジュアルやエレガンスにまで商品アイテムを広げていき、21世紀に入ってからは、前述したように13年連続売り上げ1位を記録。マルキュー系ファッションの代名詞的存在となった。常連客の女性は「値段が手ごろな割に品質もいい」と楽しげに語る。ジャパンイマジネーションの年間売り上げ高も、2013年1月期には237億9300万円にまで伸びた。

●外資系のファストファッションの台頭

 それが最近、様相が変わってきている。長く流行を牽引したマルキュー系ファッションが軒並み不振なのだ。セシルも例外ではなく、売り上げを落としている。ジャパンイマジネーションの年間売り上げ高も14年1月期は214億100万円と、前年に比べて約1割も落ち込んでしまった。

 ファッション業界では「ユニクロ」の好調さが大きな話題だが、女性向けでは外資系のファストファッションが好調だ。代表例としては、「H&M」(エイチ・アンド・エム/スウェーデン)、「ZARA」(ザラ/スペイン)、「FOREVER 21」(フォーエバー トゥエンティワン/米国)の3ブランドが挙げられる。特にH&Mは日本上陸6年目を迎え、店舗数は急拡大し、年間売り上げ高は500億円規模に上っている。

 ファストファッションとは、ファストフードから派生した言葉で、「流行を取り入れつつ、手頃な価格で、短いサイクルで展開する」ブランドや商品を指す。ユニクロやセシルマクビー、そして郊外に多い「しまむら」もこの分野に入っている。

 当初、外資系ファストファッションは、「価格は安いが、縫製などは日系ブランドより一歩劣るので、品質に厳しい日本の消費者には受け入れられないのではないか」「最初は人気を呼んでも、長続きしないだろう」と言われていた。それが予想を大きく上回る快進撃となった。結果分析はいろいろできるが、本国のやり方の押しつけではなく、日本の消費者ニーズをくみ取り、価格以外の価値である品揃えや色合いを提案したことも大きいだろう。

 一方のマルキュー系もテコ入れを進めている。SHIBUYA 109を運営する東急モールズデベロップメントは、この春に店内を大改装して、全館の約4分の1に当たるテナントを入れ替えた。狙いは「マルキューの原点に立ち返る」ことだという。

●2度目の正念場

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