パナソニックとソニー、なぜ“格差”広がる?対照的な経営トップ、社員への利益還元…

Business Journal / 2014年6月10日 13時0分

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 2014年3月期決算で、3年ぶりに黒字化を達成したパナソニック。津賀一宏社長は2012年の社長就任以降、「中村邦夫会長(現相談役)-大坪文雄社長時代」の負の遺産を整理し、住宅事業と自動車事業に経営リソースを集中させるなど構造改革を進め、その手腕を評価する声も多い。

 津賀氏は1979年、大阪大学基礎工学部卒業後にパナソニックに入社し、技術本部無線研究所(当時)の音声認識グループに配属された。経営トップに駆け上がる出発点になったのは、次世代DVDの規格統一争いで勝利したこと。パナソニック、ソニー、オランダのフィリップスなどはBD(ブルーレイ・ディスク)陣営で、東芝のHD-DVD陣営と真っ向から対立していた。BDは「記憶容量は大きいが高コスト」、HD-DVDは「容量はBDに劣るが安価」。津賀氏はBD陣営を代表して東芝と交渉した。規格統一交渉は決裂したが、ハリウッドの映画産業がBDを支持したことから、商品化で先行していた東芝のHD-DVDは結局、全面撤退に追い込まれた。標準規格づくりはソニーやフィリップスが得意としていたが、規格統一交渉は津賀氏が最後まで主導した。津賀氏はこの時「顧客目線の重要性」を痛感した。大容量化は顧客ニーズに合っていると信じて強気の姿勢を崩さず、妥協せず東芝に勝利した。これ以降、津賀氏は「顧客目線」に徹底的にこだわるようになったといわれている。

 その後、津賀氏はパナソニックの社長の登竜門であるAVCネットワークス社の社長を務めたが、津賀氏の強みは技術者で同社の本流の事業を経験しており、同社の事業に“土地勘”がある点だ。

 そんな低迷からの脱却が見えつつあるパナソニックに対し、ソニーは14年3月期、13年10月、14年2月、同5月と3度にわたる下方修正の末、売上高7兆7672億円、純利益1283億円の赤字を計上し、さらなるリストラを発表するなど業績回復の兆しが見えない。

 ソニーの平井一夫社長兼最高経営責任者(CEO)は84年にCBS・ソニーに入社後、ソニー・コンピュータエンタテインメントに転籍して、主にゲーム機プレイステーションの販売に従事した。前任CEOのハワード・ストリンガー氏に認められ、後任に指名されたわけだが、技術者でなくソニー本体の出身でもなく、同社の本流であるエレクトロニクス事業を経験したことがない。こうした点が、パナソニックの津賀氏と異なる点だ。

●際立つパナソニックとソニーの差

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