ケータイの通信、飛躍的に高速化へ…バッテリーも大幅に長寿命化、「Gbps」時代へ

Business Journal / 2016年3月10日 6時0分

写真

 モバイル業界では世界最大となる見本市「Mobile World Congress 2016」が、スペイン・バルセロナで開催された。今年のテーマは「MOBILE IS EVERYTHING」。人だけでなく、あらゆるモノがモバイルになっていくという意味の言葉で、それを支えるインフラである「5G」が大きくフィーチャーされたイベントだった。

 また、韓国サムスン、同LG、ソニーといった主要メーカーがフラッグシップモデルを発表したのと同時に、多数の周辺機器も発表。スマートフォン(スマホ)をハブにして、さまざまなデバイスが広がっていくトレンドを垣間見せた。

 MWCで注目されていた、5Gとはどのようなものか。日本では、NTTドコモなどが中心になり、2020年の商用化を目指している。方式をガラッと変え、3Gから4G(LTE、LTE Advanced)へと進化したときとは異なり、5Gの接続はあくまでLTEをベースにしている。今のLTEからシームレスに5Gへと切り替えていくというのが、業界全体が描いているシナリオだ。

 まだ仕様が完全には固まっていないが、具体的には、より高い周波数を使ったり、アンテナの数を増やしたりといった方法で、高速化と低遅延化を目指している。速度としては100Gbps以上、遅延は0.1ms以下が目標として掲げられている。MWCでも、ここに向けた取り組みが多く見られた。たとえば、スウェーデンの通信機器ベンダー、エリクソンは、ドコモと共同で行っている実験成果を披露。実験機で、20Gbps以上の速度を記録する様子が確認できた。

 ドコモのブースにも、ノキアと共同で行っている実験が展示されていた。こちらは、70GHz帯という非常に高い周波数帯を使ったもの。これだけ周波数が高いと、電波が飛びづらくなるため、一点に集中させる「ビームフォーミング」と呼ばれる技術を活用する。端末側が動くと、アンテナがそれに追従。こちらも、Gbps単位での速度を実現できている。ほかにも、中国ファーウェイなどの通信ベンダーや各国のキャリアが、それぞれ5Gの新技術を出展。2020年に向け、徐々にその姿が具体化している様子がうかがえた。

●5Gが求められる理由はIoT

 一方で、これだけの速度を、どのように生かすのかという向きもあるだろう。スマホやタブレットだけなら、今のLTEでも十分高速でネットを快適に見ることはできる。ただし、これは、あくまでもデバイスが今のままならという話だ。IoT(モノのインターネット)というキーワードが語られるようになったが、この先、ネットへつながるデバイスは飛躍的に増加していく。そのトラフィックを支えるためには、今の容量では不十分だ。5Gが求められている理由も、そこにある。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング