港区の小さなケーキ屋さん、なぜ全米進出&大ブームの人気店に?ハーバード教材に採用
Business Journal / 2016年4月22日 6時0分

世界最高峰のビジネススクールといわれる米ハーバード・ビジネス・スクールでは、世界中の企業の事例(ケース)を基に実践的な授業を行うケーススタディという方式を採用していることは有名だ。
筆者はかつて同校にゲスト講師として招待され数回教壇に立つ機会があったことが縁で、今でもプレミアムエデュケーターとして最新のケースを読むことができるので常に最新のケースをチェックしている。
近年は日本企業よりも成長著しい中国やインドの会社のケースなどが増えていると感じていたが、この春の新しいファイナンスのケースの中に見慣れない名前の会社を見つけた。なんとケーキ屋さんだったのだ。
なぜ、あのハーバードでケーキ屋さんがケースになるのか?
興味をもってさっそくケースを読むと、もともとは東京の港区南麻布にあったセレブご用達のケーキ屋さん(すでに閉店)の女性オーナーがニューヨークで出店したものだと知りさらに驚いた。
その名はレディM。
実は今レディMは全米で最も話題のケーキ屋さんで、とくにミルクレープが爆発的な人気なのだ。米国での健康志向による抹茶ブームも反映して、抹茶味ミルクレープも人気だ。レディMの甘さを抑えたケーキは、フレンチペストリーのテクニックと日本の洋菓子がもつ繊細さの両方を持ち、その美しさから1切れで7ドル以上(約840円)するにもかかわらず、連日行列ができているという。
そして、米国で最も影響力がある女性といわれる女性司会者で慈善家、オプラ・ウィンフリーが手掛ける雑誌「オプラ・マガジン」で1年間に2回も特集を組まれ、有名ファッション雑誌「ヴォーグ」でも取り上げられ、オプラやマーサ・スチュワートなどのセレブリティがこぞって絶賛したことから人気が爆発した。
今や売上の伸び率は対前年比80%以上と驚異的であり、従業員数も120名を超え、米国のみならずシンガポールや韓国にもライセンスで出店をしている。このためベンチャーキャピタルからの出資要請や海外企業からの提携の提案がひっきりなしにくる急成長企業になったのだ。
●ニッチな市場において圧倒的なブランド
では、レディMとはどんな会社なのだろうか。そしてなぜハーバードのケースに取り上げられたのだろうか。以下は、筆者が同社のホームページなどから調べた内容だ。
もともとレディMは南麻布の洋菓子店オーナーが2002年に米国に設立し、当初はニューヨークの高級レストランや高級ホテルなどの法人向けにケーキの販売を行っていた。その後、04年にハーバード・ビジネススクールのGMP(エクゼクティブ向けコース)出身の日系人Ken Romaniszyn社長が同社のオーナー兼経営者となった。同氏はもともと両親がハワイで日本食レストランを経営しており日本にもたびたび来日していたことから、日本食の良さを理解していた。家族がもともとの日本人創業者とも懇意だったことから、同社のオーナーとなった。
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