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ライバル不在だったリンガーハット、客離れの本質的原因…「いきなり!ステーキ」の二の舞い?

Business Journal / 2021年6月20日 6時0分

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 全国に約700店舗を展開する長崎ちゃんぽん店「リンガーハット」。2021年2月期の決算では、売上高が前期比28.0%減となり87億円もの赤字を出してしまった。この赤字幅は1962年の創業以来、最大だという。リンガーハットは昨年度、既存店128店舗を閉めるなどして26億円もの特別損失を計上。それがこのたびの業績悪化につながった。

 しかし、もともとリンガーハットは、チェーン展開が難しいといわれる料理「長崎ちゃんぽん」を中心に展開し、ライバル不在という環境を追い風に躍進した企業でもある。不調の原因は果たしてコロナ禍での顧客減だけなのだろうか。フードアナリスト・重盛高雄氏に解説してもらった。

業績不調の原因は消費者とのコミュニケーション不足?

 リンガーハットが創業以来の大赤字を出してしまったのは、コロナ禍による影響といえるのだろうか。

「リンガーハットが業績を落とし始めたのは、実はコロナ禍より前からなんです。2019年から客数も客単価も落ちています。その最大の要因は、リンガーハットの商品的価値と、消費者が求める価値にズレが生じていることでしょう。今の消費者は、飲食店で飲み食いする以外に、体験にお金を使う“コト消費”を求めているんです。

 リンガーハットは、その“コト消費”の動機付けにつながる売り出し方ができていません。例えば、リンガーハットのホームページを見ると、“ちゃんぽんを売っている”ということはわかるものの、消費者が求める“それを食べてどういうふうにおいしいのか”“どういうふうに楽しいのか”が描かれていません」(重盛氏)

 では、その“コト消費”の具体例には、どのようなものがあるのだろうか。

「すかいらーくグループのカフェレストラン『ガスト』では、同グループの中華レストラン『バーミヤン』、から揚げ専門店『から好し』の3ブランドのメニューがテイクアウトできるデリバリー店を出店しました。そして、ただ単にメニューの種類が豊富なだけではなく、各ブランドのコラボメニューも楽しめます。そうした新しい試みは消費者にとって“コト消費”となっているといえるでしょう。

 さらにリンガーハットは消費者とコミュニケーションを取る努力を怠っている傾向にあります。料理にこれをかけて食べたらおいしいとか、これとこれを組み合わせたらおいしいといった情報がホームページに一切書いてないんです。かといって、ちゃんぽんとしての出来も、初めて食べた原体験を上書きする味の向上があるとはいいがたい。数年ぶりに訪れて改めて感動を覚える方は少なく、むしろ失望する方のほうが多いんじゃないでしょうか」

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