北朝鮮のミサイル開発に中国軍部が関与か…米国の制裁強化で中国経済が崩壊危機

Business Journal / 2017年7月31日 6時0分

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「中国にはおおいに失望した」――。

 7月28日に北朝鮮が2度目の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を決行したことに対して、アメリカのドナルド・トランプ大統領はツイッターでこう発言した。

 20日に発足から半年を迎えたトランプ政権は、中国への制裁を強めている。6月には、北朝鮮との違法取引を理由に丹東銀行に金融制裁を科したほか、台湾に対して総額14億2000万ドルにおよぶ武器売却を決定。7月に入り、トランプ政権下で2度目となる南シナ海での「航行の自由」作戦を実施した。

 背景には、北朝鮮のミサイルおよび核兵器の開発を止めたいという狙いがある。7月4日(アメリカの独立記念日)に初めてICBMを発射した北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に対して、トランプ大統領はツイッターで「この男はほかにやることがないのか」と発言。21日には、国務省がアメリカから北朝鮮への渡航を原則禁止する方針を発表した。

 米中朝の緊張が高まるなか、日本では「テロ等準備罪」が新設された改正組織犯罪処罰法が11日に施行された。これを踏まえて、政府は国際組織犯罪防止条約(TOC条約)を締結、テロや組織犯罪に対する国際的な連携の輪に加わることになる。

 今後、世界はどう動くのか。7月29日に『決裂する世界で始まる金融制裁戦争』(徳間書店)を上梓した経済評論家の渡邉哲也氏に聞いた。

●米国、北朝鮮を再び「テロ支援国家」に指定か

――北朝鮮をめぐる情勢が、再び緊迫化しています。

渡邉哲也氏(以下、渡邉) 今、アメリカでは北朝鮮を再び「テロ支援国家」に指定する動きが高まっています。現在、指定されているのはイラン、スーダン、シリアの3カ国。北朝鮮は、かつては指定国でしたが、ジョージ・W・ブッシュ政権下の2008年10月に解除されました。そして、バラク・オバマ政権下では「戦略的忍耐」の名の下に静観が続いていたわけですが、トランプ政権は4月に再指定する法案を下院で可決しました。

 また、北朝鮮に対する経済制裁を強化する法案も成立させようとしています。5月に下院で可決されており、上院での可決後に大統領の署名を経て成立する見通しです。同法案の目的は、北朝鮮の労働者を雇用する海外企業や北朝鮮と取引をしている金融機関への制裁を強化するというもの。また、北朝鮮のミサイルおよび核開発の資金源となっている外貨獲得の手段を絶つという狙いもあるでしょう。

 本書に詳述していますが、7月に発射されたICBMを含めて、北朝鮮のミサイル技術や開発体制は格段に進歩しています。そして、その裏では中国の軍部が関与している可能性が高いといわれています。あとは核の小型化が完了すれば、アメリカにとっては脅威となり得るでしょう。そのため、アメリカは中国に圧力をかけるかたちで北朝鮮のミサイル・核開発を完全に放棄させたいのですが、進展がないため強硬手段に出ているわけです。

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