内紛・乗っ取り・転売の連続のスシロー、元気寿司と経営統合の「懸念材料」

Business Journal / 2017年10月4日 6時0分

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 オーナー経営者、神明の藤尾益雄社長と、スシローグローバルホールディングス(GHD)のプロ経営者、水留浩一社長のディール(取引)だった。

 回転寿司業界5位の元気寿司の親会社で、コメ卸最大手の神明は、スシローGHDの株式33%を379億円で取得し、業界最大手のあきんどスシローと元気寿司の経営統合を目指す。スシローGHDの親会社である英投資ファンドのペルミラは、株式の売却で投下資金を回収することができる。

 藤尾氏は「経営統合のイメージとしては、上場会社であるスシローGHDを残し、その下に事業会社のあきんどスシローと元気寿司をぶら下げるかたちを検討している」と語った。

 スシローGHDの2016年9月期決算の売上高は1477億円で、国内店舗数は476店、海外は韓国に8店ある。元気寿司の17年3月期決算の売上高349億円で、国内店舗数は152店、海外167店となっている。単純合算すると売上高は1826億円となり、業界2位のくら寿司を運営するくらコーポレーション(16年10月期の売り上げ1136億円)を大きく引き離すことになる。

●スシローは内紛、乗っ取り、転売の歴史

 あきんどスシローは内紛、乗っ取り、転売の歴史だった。スシローは清水義雄・豊の兄弟が1975年に大阪市阿倍野区でカウンターだけの立ち食いすし「鯛ずし」を創業したのが始まり。だが、兄弟喧嘩が勃発し07年3月、牛丼チェーン「すき家」を運営するゼンショー(現・ゼンショーホールディングス)が突如、発行済み株式の27.2%を保有する筆頭株主として登場した。ゼンショーが取得した株式は弟の豊氏とその家族が保有していた分だった。

 兄の義雄氏は敵対的買収を撃退するためホワイトナイト(白馬の騎士)として投資ファンドのユニゾン・キャピタルに頼る。ユニゾンによるゼンショー撃退作戦はMBO(経営陣が参加する自社買収)によるスシロー株式の非公開化だった。ユニゾングループはスシロー株式のTOB(株式公開買い付け)を実施。スシローの発行済み株式の64.08%を取得してゼンショーを撃退。09年4月、東証2部に上場していたスシローは上場廃止となった。

 12年9月、ユニゾンは保有していた全株式を英投資ファンドのペルミラに786億円で譲渡した。この結果、ユニゾンは541億円の売却益を得た。ユニゾンはホワイトナイトとして破格の報酬を手にした。こうして、スシローは英国資本の回転寿司店となった。

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