中国の航空機メーカー、世界3強入りの兆候…完成前の新型ジェット機が受注急増

Business Journal / 2018年8月29日 19時0分

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 カナダの総合輸送機械メーカーであるボンバルディアのリージョナルジェット(地域航空機)CS100/300の事業が、エアバスの傘下に入った。開発を終えたばかりのCS300型機は座席が多くて燃費が良く、航続距離も長いので評価が高い。ボーイングの787やエアバスのA350並みのカーボン構造というのが売りである。

 CS300は横5列の座席配置でリージョナルジェットの看板を掲げてはいるが、航続距離は十分で、その最大座席数はエアバスのA320の短胴型A319の座席数の下限に届いた。これまで狭胴機がカバーしていた路線に投入できる。これはエアバスにとっては脅威である。

 ボンバルディアとしては攻勢を仕掛けていくところだが、膨らんだ開発費が同社の負担となったようだ。この機を逃さず、カナダ政府の援助を理由にCS100/300の不当廉売を提訴していたボーイングを尻目に、エアバスがボンバルディアと提携した。これが引き金となり、リージョナルジェット分野の主たる競争相手であるブラジルのエンブラエルもボーイング傘下に入った。ボーイングとエアバスという、世界の民間航空機市場のほとんどを占める2大メーカーに対して、微力ながら競争相手になりうると思われていたボンバルディア、エンブラエルがあっさりと大手2社の軍門に降ったのだ。大手2社体制は、これでいっそう揺るぎないものとなるだろう(エアバスの傘下に入ったCS100/300はA220-100/300に名前を変えた)。

 ところが、どんなに強固に見えても思わぬ伏兵は存在する。中国やロシアのメーカーの勢いがすさまじく、新興国を中心とした民間機マーケットに喰い込みそうなのである。

●すさまじい勢いの中国メーカー COMAC、3機種を同時開発

 COMACは中国の2大航空機メーカーの1社で、上海に本社を置く「中国商用飛機:Commercial Aircraft Corporation of China, Ltd」の略称である。ボーイング737サイズの狭胴機C919 、およびリージョナルジェットARJ21を独自開発し、同時にロシア企業との合弁で広胴機CR929の開発にも昨年着手した。未完成のジェット旅客機3タイプを同時に開発しているのだ。

 さらにボーイングと共同で737MAXについて塗装や試験飛行など製造の最終工程を担う工場を杭州に近い舟山開発地区に保有し、今年中には出荷を開始する予定である。このCOMACは中国政府と上海市、および「中国航空工業(AVIC)」の3者が株式の80%を保有し、上海市が主たる管理者となっている国営企業である。ホームページを見ると、その設立趣旨は中国企業として米国のボーイング社や欧州のエアバス社に比肩する民間航空機製造事業を行うというものである。

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