カジノ誘致、大阪が最有力か…沖縄、辺野古移設とワンセットで「政治の道具」に

Business Journal / 2018年9月1日 0時0分

 その大阪にライバルが登場した。大阪の隣の和歌山県は、和歌山市南部の人工島「和歌山マリーナシティ」を候補地としている。地元選出の二階俊博自民党幹事長は、和歌山へのカジノ誘致にことのほか力を入れている。和歌山県は「年間3000億円の経済波及効果と約2万人の雇用の創出が見込める」と試算している。

 北海道では苫小牧市、釧路市、留寿都村(るすつむら)が名乗りを上げているが、一本化することが先決だろう。新千歳空港に近い苫小牧市が有力視されている。

 沖縄県は“台風の目”だ。かつて、「東京・お台場、大阪・夢州、沖縄・海洋博公園で決まり」(永田町関係者)といわれた時期もあったが、14年に米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する翁長氏が知事に当選してカジノ誘致は立ち消えとなった。

 だが、病気療養中の翁長氏が8月8日に急逝。9月13日告示、30日投開票で沖縄知事選が行われる。もし、辺野古移転推進派の知事が誕生すれば、沖縄振興策の目玉としてカジノ誘致が浮上してくるだろう。辺野古移設とカジノ誘致はワンセットだ。知事選の結果次第で、沖縄県が3つの当選枠のひとつを手に入れる可能性が高まる。

 長崎県は早くから佐世保市とともにテーマパーク「ハウステンボス」を核としたIR誘致を目指してきた。しかし、政治銘柄の沖縄県が名乗りを上げれば候補から外れる。九州・沖縄に2つのカジノは無理筋だからだ。

 ハウステンボスはライバルと差別化するため、世界初となる海中にカジノ施設を建設する構想を持っている。海中カジノは海面下の施設の壁を大型の強化ガラスで覆った特別な場所で、海中を泳ぐ魚をながめながらゲームを楽しむことができる。

 IR実施法は成立したがIR開業までに、ギャンブル依存症対策やIR法全体の審議などで長い時間を要する。第1弾が開業するのは2020年代半ばになると見込まれている。その頃には、政界地図は塗り替わっているかもしれない。誰が権力を握っているかで候補地は入れ替わる。最終的には、誰が首相で、地域出身政治家がその政権に対して発言力を持っているかどうかで決まる。
(文=編集部)

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