モスバーガー、多数の店舗で大腸菌O121検出…「食の安全」軽視で深刻な客離れ加速

Business Journal / 2018年10月11日 0時0分

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 飲食によって腹痛や下痢、嘔吐、発熱といった症状が起きる食中毒は、梅雨から夏にかけて高温多湿の時期に多発する。食事を提供する外食産業が経営の根幹に据えるべきは「食の安全」であるにもかかわらず、今年も大手外食で食中毒事件が起きた。その対応で“経営者力”が問われる。

 外食最大手のすかいらーくホールディングス(HD)は9月10日、グループの回転ずしチェーン「魚屋路」(ととやみち)で食中毒が発生したとして、東京、神奈川、埼玉、山梨の4都県にある全24店の営業を自粛したと発表した。

 横浜市の磯子上中里店と横浜十日市場店で、8月31日から9月2日にかけ宅配・テイクアウトで提供された食事を食べた28人が下痢などの症状を訴え、社内検査で生ウニから腸炎ビブリオ菌が検出された。

 魚屋路は全24店を所管する保健所に届け出を行い、19日までに17店が営業停止の行政処分を受けた。営業停止期間が過ぎた店もあるが、営業再開の時期は未定としている。

 魚屋路は、ファミリーレストランの「ガスト」「バーミヤン」を手がける、すかいらーくレストランツが運営している。食中毒や店舗休業などの告知は当初、すかいらーくHDのホームページ(HP)ではなく、魚屋路単体のHPだけだった。

 全店の休業についても魚屋路のHPで公表したが、12日夜になってすかいらーくHDのHPでも告知するようになった。マスコミ向けの発表はなく、記者会見さえ開かれないままだ。

 すかいらーくHDでは、食中毒は各チェーンで対応するのが原則だという。小さなチェーンの食中毒に、グループ本社は頭を下げないということなのか。食の安全を軽視したと受け取れかねず、上場企業としての説明責任が問われる。

●モスフード、食中毒多発で株価急落

 モスフードサービスは9月10日、長野県茅野市の加盟店「モスバーガーアリオ上田店」で食中毒が発生したと発表した。上田保健所から、8月20日に同店を利用した4人について、腸管出血性大腸菌O(オー)121による食中毒と断定された。同店は9月10日から営業停止処分を受けた。

 長野県には8月末以降、県内の医療機関からO121に関する届け出が相次いだ。今回確認された4人には、8月20日にモスバーガーアリオ上田店でハンバーガーやポテトを食べたとの共通点が見つかった。感染したのは長野、上田両市の小学生など4人。うち3人が入院した。

 モスフードサービスは9月14日、モスバーガーの関東・甲信越地方8都県にある19店舗を8月10日から23日に利用した計28人が食中毒の症状を訴えていると、発表した。8都県は、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、長野。

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