暴言辞任の明石市長が“ハメられた罠”…斬新な政策次々断行、市の人口増加に功績

Business Journal / 2019年2月6日 19時0分

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 古来、用地買収というのは自治体にとって最難題の一つである。全国ではビルや民家などの立ち退き拒否で、予定の道路が何十年も造れないケースも多い。それをヤクザもびっくりの「燃やしてこい」とはすさまじいが――。

 明石市の泉房穂市長(55)の「超暴言」の録音記録が公開され問題になった。JR明石駅と山陽明石駅南側の国道2号の交差点で死亡事故などが起きたため、市は道路を拡幅する方針を打ち出した。しかし、所有者が買収に応じないビルが一つ残っていた。

 報道によれば、2017年6月14日、用地買収の担当者が市長室に呼ばれた。泉市長は「7年間、何しとってん、ふざけんな、何もしてないやろ。7年間。(事業が始まった)平成22年から何してた。7年間。お金の提示もせんと。(中略)あほちゃうか、ほんまに」と叱責。職員が「すみませんでした」と答えるとさらに激高する。

「立ち退きさせてこい。お前らで。今日、火つけてこい。今日、火つけて捕まってこい、お前」
「燃やしてしまえ、ふざけんな。もう行ってこい。燃やしてこい。損害賠償個人で払え。当たり前じゃ」

 職員がほとんど反論しないなか、一方的にまくし立てたのだ。音声の公開で、泉市長は全面的に非を認め「パワハラであるだけでなく、さらにひどいことと思う」「工事の完成予定から半年以上すぎていた。非常に激高した状況で口走ってしまった」など反省するも、辞任を否定していた。

 しかし、一転して2月1日午後、突然、市議会に辞表を提出して辞任会見を行い、「いかなる動機であっても発言は許されない」と全面的に謝罪した。「怒りを抑えることができない性格はリーダーとして失格」などとした上、「関心のあることや得意な分野だけを優先し、道路行政などの苦手な分野を後回しした。自分も不勉強ななか、職員のせいにしてしまった」などと話した。福祉などは充実させたが、道路行政は苦手で後回しにしたということだ。福祉政策などは高く評価されており、女性の放送記者から「惜しむ声も」と向けられると涙を浮かべる場面もあった。

 しかし、記者から何度も問われた市長選への出馬については「自分は人の意見を聞かず、なんでも決めてきた。今度だけは周りと相談して」と言葉を濁した。公職選挙法では選挙管理委員会が通告を受けてから50日以内、今回の場合、3月下旬には市長選を行わなくてはならない。仮に泉氏が出馬して当選すれば、任期は残留期間のみのため4月の統一地方選では再度、市長選が行われることになる。3月には議会も開かれる。この時期の辞任は「はた迷惑」とも言えるのだ。

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