北海道地震、ひずみが伝播し札幌でも今後強い揺れに注意…南海トラフも地下で動きが

Business Journal / 2019年2月26日 19時0分

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 2月21日21時22分ごろ、胆振地方中東部を震源地とする地震が北海道を襲った。震源の深さは約30キロ、マグニチュード(M)は5.8と推定されており、厚真町では最大震度6弱を観測した。同地域では、2018年9月6日に最大震度7を観測した「北海道胆振東部地震」が発生しており、気象庁は「一連の活動によるもの」「地震活動は当分続く」と発表している。

 北海道は昨年の大地震から約半年後に再び大きな揺れに見舞われたわけだが、東北大学災害科学国際研究所の遠田晋次教授は「大地震が起きた地域はその後も大きな揺れが起きやすく、断層による歪みが伝播することによって、札幌市など周辺地域でも強い揺れが起きやすい状態が今も続いている」と解説する。今回の地震の特徴や南海トラフ巨大地震の発生について、遠田教授に話を聞いた。

●大地震が同じ場所に集中する理由

――今回の地震の特徴などはありますか。

遠田晋次氏(以下、遠田) 政府の地震調査委員会や地震予知連絡会などで最新のデータを見ましたが、基本的に昨年9月の北海道胆振東部地震の余震であると考えています。北海道胆振東部地震はM6.7でしたが、今回の地震はM5.8です。世界的なデータ調査によると、最大の余震は本震よりもM1前後小さくなることが多いため、一般的な余震と見ていいでしょう。

 ただし、気象庁も政府の地震調査研究推進本部も「余震」という言葉は使わなくなっています。これは、16年の熊本地震の教訓によるものです。熊本地震では、4月14日夜および16日未明に震度7を観測しました。余震には前の地震より大きくなる場合がごくまれにあって、余震のほうがその後に「本震」と呼ばれるケースもあります。一連の熊本地震がそうでした。ですから、そのあたりに注意して「余震」ではなく「一連の活動」という言葉を使っています。

 また、データを細かく見ると、今回の地震の発生メカニズムは昨年の地震で動いた断層の一部によるものであることがわかります。そのため、断層のずれ残りが動いたと見ています。

――我々は余震に対する考え方も変えていく必要がありますね。

遠田 余震といえば、体感する揺れは2~3週間で収まるイメージがありますが、高感度で計測している地震計では何十年も余震を観測するケースがあります。たとえば、2005年に福岡県西方沖地震、2008年に岩手・宮城内陸地震が発生しましたが、現在、当該地域の地震活動を見ると、いまだ小さい地震が続いています(防災科学技術研究所のサイトではリアルタイムの地震活動が表示されます。確認してみてください。http://www.hinet.bosai.go.jp/hypomap/)。それが、ときに大きな地震・揺れになることもあり得るのです。

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