安倍政権、競馬場やパチンコ店への入場制限システム導入を検討…依存症対策が業界の重荷に

Business Journal / 2019年5月12日 20時0分

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 政府は4月19日、ギャンブル等依存症対策推進基本計画を閣議決定した。国内でのカジノ解禁に向け、批判の多いギャンブル等依存症への対策を打ち出した。柱は、競馬、競輪、オートレース、競艇、パチンコの施設への入場制限やインターネット投票などのアクセス制限と、これら施設におけるATMの撤去。しかし、特に入場制限の実現に向けては課題も多そうだ。

 今回の基本計画は、昨年10月に「ギャンブル等依存症対策基本法」が施行されたことに伴い策定された。対象期間は2019年度から21年度の3年で、菅義偉官房長官を本部長としたギャンブル等依存症対策推進本部を中心に計画が実行される。また、同基本法では、「都道府県は、都道府県ギャンブル等依存症対策推進計画を策定するよう努めなければならない」とされており、都道府県も政府に歩調を合わせるようにギャンブル等依存症対策に取り組まなければならない。

 2017年度の日本医療研究開発機構(AMED)の調査結果によると、国内で「ギャンブル等依存が疑われる者」の割合は、成人の0.8%となっている。そして、最もお金を使ったギャンブル等は、パチンコ・パチスロだった。また、ギャンブル等依存に関連する各種のデータは以下のようになっている。

(1)2016年度に精神保健福祉センターや保健所に寄せられたギャンブル等に関する相談件数は3837 件

(2)2017年度中に「全国消費生活情報ネットワークシステム」に登録された借金の問題に関連すると思われる消費生活相談のうち、ギャンブル等に関連すると思われるものは、2万6387件中、535 件(消費者庁調査)

(3)2017年に財務局等に寄せられた「多重債務」に関する相談中、相談者の借金をしたきっかけが「ギャンブル等」と判明したものは、5299件中323件、同様に地方自治体に寄せられた相談では、2万9861件中828件(金融庁調査)

(4)保護観察対象者のうち、「ギャンブル等依存対象者」類型に認定された者の数は、2017年は2万8035名中、1296 名(法務省調査)

●すでに実施済の各種対策

 こうした状況下で前述の施策を実行していくわけだが、実はこれらの施策については、すでに以下のように取り組みが進められている。

【ATMの撤去】
 クレジットカードによるキャッシングサービス機能の廃止またはATMの撤去

・競馬
18年3月末までに、競馬場では中央競馬10カ所中5カ所、地方競馬15カ所中2カ所、場外馬券売場では中央競馬42 カ所中2カ所、地方競馬82 カ所中2カ所のクレジットカードによるキャッシングサービス機能の廃止、またはATMの撤去

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