ZOZO前澤社長肝いりのPB事業、売上目標2千億円に対し現実は17億円…現金流出超過

Business Journal / 2019年5月20日 8時0分

 PB事業に見切りをつけてか、ゾゾは新たに「マルチサイズプラットフォーム(MSP)事業」を始める。アパレル企業と共同で20~50程度のサイズをそろえる商品を開発し、ゾゾが運営する衣料品通販サイト「ゾゾタウン」で販売するという。セレクトショップのビームスやベイクルーズ、ジーンズのリーバイスなど複数のブランドが参加を表明しているという。MSP事業の今期の売り上げ目標は10億円とした。

 何かと話題になった「ZOZOARIGATOメンバーシップ」は5月末をもってサービス提供を終了する。同サービスでは、年間3000円または月500円の会員料を支払うと、ゾゾタウンにおいて常時10%引きで買い物ができる。割引分はゾゾが負担し、利用者は割引された額の一部または全部を、日本赤十字社をはじめとするゾゾ指定の団体の中から選んで寄付することができる「社会貢献型サービス」として展開してきた。

 しかし、割引によるブランド価値の低下や自社サイトからの顧客流出を危惧したアパレル大手のオンワードホールディングスなど一部の企業が反発、出品停止が相次ぐ事態となった。こうした状況を受け、値引き前の通常価格や値引き後の価格などサイト上に表示する価格を出店企業が選べるようにするなどして配慮を示し、事態の沈静化を図った。

 だが、こうした対応も実らず、昨年末のサービス開始からわずか5カ月でサービス終了に追い込まれた。出品停止が相次ぐなど出店企業からの評価が低かったことに加え、「費用対効果が悪かった」(前澤社長)ことがサービス終了の引き金となった。

 ARIGATOサービスの影響を受けた19年3月期の第4四半期に関して、同サービスの値引き額を控除する前の金額である商品取扱高は前年同期比19.8%増と前年同期の14.9%増からはわずかに伸びたものの、同値引きを控除した後の売上高は前年同期比4.0%増と前年同期の21.2%増と比べて大きく伸びが鈍化した。一方、営業利益は売上高が伸び悩んだことに加えてPBの評価損などが影響し、前期比44.9%減と大幅に減少した。

 ARIGATOサービスが大きく影響し、出店ショップ数が減少に転じたことも見逃せない。19年3月期の第3四半期までは増加が続いていたが、第4四半期は前四半期と比べて10ショップ少ない1245ショップに落ち込んだ。同サービスに端を発した「ゾゾ離れ」が数字として如実に現れた格好となった。

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