航空機の乱気流の揺れ、実はパイロットのミス…ベルト着用サインをナメると命の危険

Business Journal / 2019年6月17日 9時0分

 さらに経験から言わせてもらうと、多くの外国の航空会社のパイロットはコックピットの中で巡行中、特に夜間飛行中どう過ごしているのかわからない。私自身勤務の都合で何度となく他社便に乗客として搭乗することがあったが、南半球への便ではいつも赤道付近で突然激しく揺れだし、遅れてベルトサインが点灯されるのを経験してきた。その頃は睡眠中が多く、いきなりたたき起こされることになり、“しっかり前方を確認して操縦しろ”とつぶやいていたものである。

 最後に、パイロットの心理としては、仮にうっかりしてCbに入ってトラブルになっても、正直にそれを言わないで乱気流に入ったと釈明するだろう。たしかに、ひょうなどで航空機に損傷が発生していなければCbに入ったと証明することは難しいと考えるからだ。

 しかし、実際にはブラックボックスでわかるものではあるが、航空会社側もそこまでは調べない。自然現象のせいにすれば責任を回避できるからだ。したがって乗客は巡航中、ベルトサインが消えていても常時ベルトを着用していたほうがいいかもしれない。窮屈なら体がベルトから抜けて放り出されない程度に緩くしめていてもよい。それは巡航中にいつも前方を確認してCbを避けてくれる仕事熱心なパイロットばかりではないという現状から、自身の身を守るために必要なアドバイスである。
(文=杉江弘/航空評論家、元日本航空機長)

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