ヤンマー、“エルメス化”改革は成功するのか?天気予報からフェラーリ型トラクターへ

Business Journal / 2014年9月8日 1時0分

 一方で、海外事業を中心とするマリンスポーツ領域では、デザインの高品質化が効果を及ぼすだろう。欧米諸国の富裕層を主戦場とする高級プレジャーボートでは、デザイン性が購買決定要因の中で重要な要因となりうるからだ。特に日本製品は富裕層向け製品でも、デザイン性を軽視し、機能性で勝負し負けていることが多い。だから、マリンスポーツ領域におけるヤンマーの取り組みは、他の日本企業が軽視している(または、苦手としている)デザイン領域に先進的にチャレンジするものであり、競争力を高めることができるだろう。

●事業の将来性予測における3つのポイント


 今回は、ヤンマーをケースとし、その事業の将来性を予測してみた。事業の将来性を予測するときに重要なのは、

 1.誰に提供するのか
 2.何を提供するのか
 3.提供するものを喜んでもらえるのか

という3つの要素を検討することである。

 ヤンマーは、デザイン性を高めた製品を提供する(2)という方針を打ち出したが、農業従事者(1)は、それを必要としない(3)という予測をし、欧米を中心とする富裕層(1)は、それを重視する(3)という予測をした。その結果、それぞれの事業で明暗を分ける予測をしてみた。

 新聞を読んだり、ビジネス誌を読む時に重要なのは、ただボーッと記事を眺めるのではなく、このように記事から「このビジネスはうまくいくのかな?」「うまくいかないのかな?」と自分の視点・判断軸で、考えてみることである。

 これからも、筆者の視点で考えるビジネス記事の読み方、楽しみ方をご紹介していくので、お楽しみにしていただきたい。
(文=牧田幸裕/信州大学学術研究院<社会科学系> 准教授)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング