カルディ、人気の秘密 独自サービスが起爆剤、女性&現場本位の店舗活性化で顧客引き寄せ

Business Journal / 2014年11月20日 6時0分

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 コンビニエンスストアチェーン各社はカウンターコーヒーをめぐって激しく争い、カフェ業界ではサードウェーブコーヒーが注目を集めるなど、このところコーヒー市場は活気がある。2013年にはコーヒーの輸入総量が、史上初めて生豆換算で50万トンを突破した(全日本コーヒー協会「日本のコーヒー輸入量の推移」)。

 実は、1人当たりが飲むコーヒー総量の「平均週11杯弱」(同/調査対象:中学生から79歳)のうち、約64%が自宅で飲まれる。次いで多いのは職場や学校の約24%だ。

●“うちカフェ”需要に応え、5年で店舗数が倍増

 そうした「うちカフェ」需要に応える代表的な店の一つとして「カルディコーヒーファーム」(株式会社キャメル珈琲)がある。北海道から沖縄まで全国各地に店舗があるので、利用経験のある人も多いだろう。最新の直営店舗数は341店(14年8月現在)と、5年前の161店(09年1月末)から倍増した。それに伴い売上高も急増し、13年8月期には694億円(同社単体)と07年8月期の215億円から3倍以上に拡大した。

 店の名前は、コーヒーを発見したといわれるエチオピアのヤギ飼い、カルディからとった。店内には、そのカルディ伝説がパネルで紹介されている。現在ではコーヒー豆よりも、ワインや輸入食品などを扱う食品小売店のイメージが強いが、出発はコーヒー豆を喫茶店に卸す焙煎業だった。

 1号店の開店は1986年で、東京・下高井戸駅前の小さな店だった。現在も同駅を降りた商店街に店はあるが、当初は昔ながらの下高井戸駅前市場にあった。この場所が象徴するように、店づくりでこだわったのは「市場っぽさ」――。手軽に商品へ手を伸ばせる雰囲気にしている。

 最近は、出店する場所や周辺の雰囲気に合わせて整然とした商品陳列も行うが、基本はボリューム感あふれる陳列が特徴だ。オリジナルのコーヒー豆も多数取り揃えている。

 現在の小売業に進出したのは、取引先から「コーヒー豆だけでなく、業務用パスタソースも欲しい」といった要望に応え、品揃えを増やしていった。当初は、パスタやホールコーンなどの業務用商品や、個包装したスパイスを中心に販売したという。

●コーヒーサービスで売り上げ増加

 カルディをよく利用する人にはおなじみだが、同店は紙コップに入れたコーヒーを入り口で手渡す「コーヒーサービス」を実施している。下北沢店(現在は閉店)で始めた、このサービスが現在の発展を築いた起爆剤となった。店舗統括部長経験もある同店の元店長は、こう説明する。

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